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  • 自分を元気にする講座(後編)

    先日、就労移行支援事業所ユースターが主催し、外部から講師としてお招きしました、札幌大学の森影恭代先生の講座を実施いたしました。 後編をご報告いたします。 前半は、どのようなきっかけで学生(小中高大学生)が、気持ちが落ち込んで講師の相談室に来られるかや、その方々が再び元気を取り戻して学業や就労に戻る過程などについてお話しをうかがいました。 学生さんが自分や今の状況が嫌になったり、自信を失いそうなときに、何がきっかけになって自分の自信や力を取り戻せるようになったのか、とても興味深いお話しがあり、参加された皆さんの参考にもなったのではないかと思いました。 そして、いよいよ後半・・参加された皆さんの出番です。 まず一人一人が自分のことを「自己紹介」という形で語ります。しかし通常の自己紹介とは趣向が違っていました。 詳しい進行や方法(手法)については別の機会にしたいと思いますが、自分の名前やプロフィールを紹介するという自己紹介ではなく「自分はどんな人?」「アピールポイントは?」 などを、まずはじっくり自分で考え、近くの人に語り、そしてお互い質問をし合うという体験です。 そして最後に皆さんの前でとてもユニークな方法で発表するというものでした。 とても印象深かったのは、質問をしあうという作業の持つ深い意味でした。 質問し合うということは、単に相手と仲良くなったり交流する、ということだけではなく、相手に「興味関心を持つこと」、そして「持たれること」・・という「気持ちの相互交流」が自然に起こることでした。 誰かが自分のことを質問してくれる、ということで自分が少し自己肯定感を刺激されたり、自己有用感を実感しているようでした。 最後の、皆さんの前で自分のことを発表するというのはハードルが高いのでは?「誰も手を挙げないかもーー」と想像していましたが、結果は想像とは全く違い、時間が足りなくなるまで、たくさんの参加者が自分のことを発表したい、と手を挙げていました。 この盛り上がりは、講師の森影先生のリードがすばらしかったのと、教材が今回参加して下さった皆さんにぴったりと合っていたからではないでしょうか。 本当に皆さんが元気を取り戻したのではないか、と実感できたひと時でした。 当日、講座には予想を超える多くの方がお集まりくださいましたが、その中には現役で就労されていらっしゃる方もいました。 就職しても、社会で働いて生活する中で、たまに自分を振り返って、ユースターに気持ちを戻して、再び元気を取り戻していかれる方がいらっしゃることがわかります。 ユースターや付随するプライベートサービスである「キャリアセンター・ユーディ」の会員の方も、既に働いているとはいえ、会社組織の中で自分が抱える諸問題を、このような機会に表に出してリフレッシュできれば良いなと思いました。 ”元気になる”ということで、就労移行支援事業所ユースターが目指す、働いて活躍するために、皆さんの社会生活を元気にするために何ができるだろうか・・を皆さんと考えられた時間となりました。 改めまして、講師としてお越し下さいました森影先生ありがとうございました! 自分のことを発表したい、と誰もが思う講座の雰囲気でした

  • 自分を元気にする講座(前編)

    「気持ちを元気にする方法をみつけよう」というタイトルで、土曜日特別講座を就労移行支援事業所ユースターで行いました。 2回に渡ってご報告します。 将来、社会で働くことを目指して、その準備のために、ユースターは就労移行支援事業所として支援をさせていただいています。 ユースターに通われる皆さんと支援スタッフはお互いに協力し合う関係です。その中で、毎日の準備プログラムを進めていますが、平日は、就労や社会での生活に関連した講座を「支援スタッフが」皆さんへ行っております。 今回は、土曜日特別講座として外部講師をお呼びして、いつもと違う雰囲気で行いました。 就労移行支援事業所ユースターが講座を主催し、講師として、札幌大学の森影恭代先生にお越しいただきました。 森影先生は長きにわたり、多くの特別支援学校(養護学校)で教鞭を取られ、現在は大学で小中高大学生の学業や将来のことへの悩みや進路相談に携わっていらっしゃいます。 今回テーマとしましたのは、将来の社会人として、時には元気をなくしそうになったとき、落ち込んだとき、自信が持てないとき、どのように自分を取り戻したらよいか?でした。 自分のことや、気分を言葉にして発しようということで、森影先生のリードのもとで、参加された全員が大いに語って、そして交流したと思います。 講座の雰囲気はといえば、皆さんすごく盛り上がって、とても楽しい時間だったのではないでしょうか。 まず最初に、森影先生から、どのような学生(小中高大学生)が、気持ちが落ち込んで先生の元に相談に来られているのか?。そしてその方々が、再び元気を取り戻して、どのように学業や就労に戻っていかれたのか・・というお話しがありました。 学生さんで、一度は自分や今の状況が嫌になったり、自信を失いそうになる方は少なくありません。 そうなったとき、どのようにして再び前を向けるようにしたら良いのか? 相談に来られる方の例から、自信を完全に取り戻せてはいなくても、一歩づつ進めるようになれた方など、時間はかかるけれども、色々な人との関わりや、学生相談室などで自分の味方となる相談員を見つけ、お話しすることで少しづつ自分を取り戻せた様子をわかりやすく、リアルにお話をして下さいました。 参加された皆さんとても熱心に聞き入っていました。 お話しのあと、いよいよ後半の全員参加のプログラムが始まりました・・・ (=つづく) 講座の前半ー講師の森影先生から、学生さんの悩みや元気を取り戻すまでの実際についてお話しがありました

  • 就労アセスメント・ステップアップとは③

    就労の力を伸ばす小さな「ステップ」は日常の生活の中にもたくさんあると思います。 その小さな「ステップ」を「ステップアップ」につなげる一つの方法(コツ)は・・ 「意識をする」ということです。 なぜなら意識ができていないと身につけようと思わないからです。 例えば初対面の人とはうまく話せない、という困り感を持つ方は多いです。でも「初対面の人が苦手」という人は社会の中にはとても多くいらっしゃるのです。 そして、それは障がいの有無や、能力の高低とは無関係なのかもしれないのです。 もちろん私自身も初対面の方と何かを話すときは言葉が出てこなかったり、何か間違ったことをしてしまうのでは--と不安です。 なぜなら相手の反応が読めないからー相手のことがわからないからです。 初対面の人が苦手な方は、相手を知ったり、読み取ることに自信が持てないということもあるかと思います。 そこで「ステップ」を意識する支援としては、人の考え方を多く知れる練習を就職前の準備として行ったり、人は人を見て、どのように感じるのかを研究したり、初めての人に苦手感を感じるメカニズムを学びます。 また、ひょっとして初対面の「人」が苦手と思っていても、初めてのこと全体が苦手な場合もあります。 初めては誰でも不安で自信を持ちにくいです。ここでも自分だけではないことがわかります。そのために生活の周りには多くの「説明」や「例」や「代わりにやってくれるサービス」がたくさんあるのだと思います。人はそれらのサービスを使って初めての緊張を軽減させているのだと思います。 そう考えると、自信が持てない人は多くいて、それを補う支援もたくさんある、というごく普通の社会がそこにあるのかもしれません。 自信が持てないときは「何に」自信が持てないのか、それは何かで補えるか、その時自分はどのようなことを考えるのか等も知れると良いです。 少しずつ「不安な自分」を客観的に見れると、対応策も練りやすくなるのです。 そして、1つの「ステップ」を自分で意識することで、次の「ステップ」に意欲が向き、自然にステップを積み重ねることになります。 実感は持ちにくいかもしれませんが、この積み重ねが、気持ちの「ステップアップ」になるのだと思います。 心理学としては別の確立された理論があると思いますが、あくまで就労に向けた準備の支援としては、気持ちの「ステップアップ」は、これから将来の社会での活躍に向けて、本人にとっても向上している実感を持ちやすいのではないかと思うのです。 ステップアップというと、何か施設や通う先を変えたり、活動の時間を延ばしたり、と目に見える「変える」ことに目が行きがちです。 しかし、日々の生活の中の出来事を意識するだけでも、気持ちのレベルを上げてゆくことにつながると思うのです。 その他、ステップアップのレベルも、人それぞれ違います。他人との比較ではなく「どの基準で自分は〇〇だと感じるのか」が知れると、結局「自分は〇〇と比べて△△だ」という根拠が薄いことにも気づくのです。 ステップアップは見えない部分にもあります

  • 就労アセスメント・ステップアップとは②

    就労アセスメントは過去と現在についてまとめたものです。その情報を元に将来の希望についても活用できるようにできればと思っています。 将来のことを考える中で、計画や道筋が無く良い将来だけを望んでいても、実現は難しいかもしれません。何かラッキーなことがたまたま起こることを期待するよりも、一歩でも「思い描く良い将来」に向けたステップを踏み出すことの方が実現に近くなるのだと思います。 そして、その「ステップ」は本当に小さなものでも大丈夫なのです・・・ たとえば就労に関するアセスメントでは、上司や同僚の話している間に、一瞬でも話している人の方に視線を向けたり、顔をあげる、という小さな動作にも着目しますが、その小さな動作であっても、やるとやらないでは、相手の持つ印象ががらっと変わります。そして、その結果、相手から出てくる情報が大きく広がるかもしれないのです。 また、相手の上司や同僚の方が良い印象を持ってくれることで、仕事がしやすくなるかもしれません。もちろんその他の要素や、個人によって結果が異なりますが、この例では「相手に顔を向ける」という小さな動作が、今からでも試せる「小さなステップ」になる可能性があることになります。 アセスメントを受けて下さる方に限らず、その違いについて、あまり考えたことはない人もいらっしゃると思います。 知ったからといって、「やってみよう」という意欲がわくかは人それぞれです。でも何をしたら良いか、どうせだめだ、と思うよりも、具体的にそのような小さな「ステップ」が生きてくるということだけでも知っておいても良いのかもしれません。 そしてその「ステップ」が「ステップアップ」につながるのですが、どのように「ステップ」を「ステップアップ」につなげるのかが大事になります。 未来のことはわからないですし、特に自分が社会で働くために持っている力がどのように変わってゆくのか・・は本当にわからないものです。 そもそも働く力がどのくらいあるのかは、自分だけで判断はできません。なぜなら「働く」とは誰かの要請を受けて、その人や、その他のもっと多くの人々に自分が労働を提供することだからです。 自分だけで「できた」とは判断できないのです。 そうであっても、就労移行支援事業所ユースターから実習や就職をして働く方を拝見していると、誰でも「自分がどの程度、何をすれば求められる働き方ができたか・・」が知らず知らずにわかってくるように感じます。 つまり「働く」とは何か?・・・・は働きながらわかってくることの一つなのかもしれません。 ユースターから就職をした方も、どんなに小さな「ステップ」であっても、それを積み上げ続ける人が最終的には就労を継続でき、就労生活を続けています。 ではその「ステップ」とは何か、前に例を挙げさせていただきましたが、日常の生活にもたくさんあると思います。 そして、たくさんあるその要素を意識することで身に着くこともあります。逆に意識ができないと身になりにくいのです。意識を向けることで、自分ができるようになった・・身についた、という自信につながりやすくなります。 (=つづく) 現在のことをどう未来につなげるか・1つのステップを大事にしたいです

  • 就労アセスメント・ステップアップとは①

    当社の就労支援の活動の一環として、就労に関わるアセスメント(「就労アセスメント」)をご提供しています。 就労に関わるアセスメントとは、働く力や将来働くとしたらどのような働き方(*)が本人にとって良いのか・・など、現在の本人の状態を元に、本人の働く力をまとめるものです。 ユースターのアセスメントでは、その基点から、本人が潜在的に持つ力や動機を、より芽生えさせるために(つまり可能性を伸ばすために)必要な支援や環境、そしてそれを実現するための、本人に合った福祉サービスも含めてご提案しています。 (*ここで言う「働き方」とは、働く本人だけではなく、働く場所、労働条件、職場環境、同僚上司お客様など関わる「人」、周囲の理解、将来のキャリアアップなど種々のものを総称しています) 『就労移行支援事業所ユースター』では、施設を利用される方へ、複数の種類の就労に関わるアセスメントを行っております。 加えて、『就労選択支援事業所ユースター』では、就労移行支援事業所ユースターを利用されていない外部の方へも同様のアセスメントをご提供しています。 今日は、その外部の方へアセスメントの際によく出てくるキーワード「ステップアップ」という言葉について書かせていただきます。 前述のとおり、就労アセスメントでは、現在の本人が働く上で持つ力に焦点を当てます。しかし、更に焦点を当てるのは、その方の「将来」です。 そこでキーワードとなるのが、将来に向けた「ステップアップ」なのです。 そもそも、アセスメントは、本人の現在の様子をまとめるのですが、いわば、生まれてから今日まで育ててきた「過去から今日まで」の結果ということになります。 過去はもとより、今現在の状態は誰でも受け入れるしかないと思いますし、むしろ受け入れることに集中してゆく方が良いのだと思います。 しかし、未来については、これから自分でコントロール(左右)できる部分があるのです。これからつくるものだからーー可能性や希望がたくさんありますし、誰も決められるものではないです。 希望が一杯の自分の未来について、どんなに専門性の高いアセスメントでも、何かを断定できるはずはありません。 しかし、わからない未来であっても、自分のがんばりやサポート、環境などで、自分の思う将来の形に近づけることはできます。 では、どのようにしたら自分の思う将来の形に近づけられるか、あくまで一つのアイデアになるのかもしれませんが、アセスメントがお手伝いできるかもしれないことを次のブログで書かせていただきます。 (=つづく) 将来なりたい自分に向けて、アセスメントもお手伝いができるかもしれません

  • 多方向から見ないとわからない③

    自分の視点だけで行う行動や支援と、相手の想いや視点を考える支援がどう違うのか?について、3回に分けて書かせていただきました。今日はその最終回として、当社が行っています行動援護の支援について、自分視点だけで支援を行うとはどのようなことか、について自分たちの支援を検証するつもりで書かせていただきます。 当社は「行動援護事業所ユータイム」という施設で行動援護のサービスを行っています。ご存知のとおり、行動援護は、障がい等で外出や行動をする際に支援を必要としたり、支援を希望する方を対象とした福祉サービスです。 行動援護の場合は、支援スタッフが自分の視点だけで支援をすると、ご想像の通り、利用される相手の方が期待した、そこにあったはずの喜びを感じにくくなってしまいます。2点のテーマについて掘り下げます。 (※(1)~(4)は前のブログ回をご覧ください) (5)自分の時間を過ごす ⇒自分の時間は誰にも決めて欲しくない、自由な企画で自分らしい楽しみ方をしたいものです。ひょっとして「どこかに行くこと」は二番目の目的であって「どんな時間を過ごしたいか?」が先にあるのかもしれません。 つまり、「楽しむ」という時間を一緒につくるためには、「行き先」を組み立てるだけではなく、相手の方がその時間をどのように感じ、どんな気持ちで過ごしたいのか、そこに心を寄せて想像できると、真に満たされた喜びになると思うのです。 ここでも、相手の心や視点に想いを馳せることが意義を持つのです。 (6)リラックスや刺激などその間に得たい体験や感情を獲得する ⇒五感に届く(行動援護の)サービスは何かを考えることがあります。つまり、見たり、聞いたり、香りを感じたり、味わうこと、そして肌で感じることなど、五感を使って楽しむ時間を作る支援ができれば素敵だなあ、と思います。 とは言っても、無理やり五感に刺激を与える活動を企画すると、それは支援スタッフ側の思い込みによるサービスの押しつけになりますので、先の「どんな気持ちで過ごしたいのか」という相手の心や視点を想うことで「行って」「見て」「食べて」という「行動や活動」自体で達成を判断するのではなく、心や身体で感じたり、リラックスした感覚やその場の空気を感じることができたか、その時間が生きる糧、明日の希望につながるものになったのか、などが想像できる支援であると良いと思います。 当ブログは3回に渡って、以下のポイントを挙げて書かせていただきました。 自分の視点だけで支援すると何が良くないのか、相手の方の視点に寄り添うとはどういうことかを振り返ってみました。 相手の心に寄り添う支援は簡単ではありませんし、常に自分自身を振り返り、高めてゆかないと達成できないとつくづく感じます。 まずは支援する側も、心に余裕を持って相手の方の気持ちを受け入れ、察したり想像を働かせ、心を寄せることが何より基本になるのだと思います。 ■『就労支援の場合』 (1)(自分の)働く力の現在を知るー前のブログ (2)働く力を身につける・伸ばすー前のブログ (3)就職先を探す (4)就職して働く ■「行動援護」の場合 (5)自分の時間を過ごす (6)リラックスや刺激など得たい体験や感情を獲得する 今後とも、ユースターやユータイムの目指す、利用する方のための支援を追求して参りたいと思います。 支援スタッフも色々な角度や視点から見る余裕を持つべきです

  • 多方向から見ないとわからない②

    自分だけの視点で判断・行動してしまうと、せっかくの目的が達成できないだけか、相手の方にご迷惑をかけてしまうことにもなります。 忘れがちな「どのようなことでも、相手の視点に立って考える・・」ということについて、支援に絡めて考えています。 支援を提供している就労移行支援事業所ユースターや行動援護事業所ユータイムの支援の質は、サービスを受けていただく方々、ご協力をして下さる相手の方の視点が生かされているかで成り立ちます。 当ブログは3回に渡って、以下の項目で、自分の視点だけで支援すると何が良くないのか、相手の方の視点に寄り添うとはどういうことか、を振り返ってみました。 ■『就労支援の場合』 (1)(自分の)働く力の現在を知るー前のブログ (2)働く力を身につける・伸ばすー前のブログ (3)就職先を探す (4)就職して働く ■「行動援護」の場合 (5)自分の時間を過ごす (6)リラックスや刺激など得たい体験や感情を獲得する 今日は、(3)就職先を探す・・から続けます。 (3)就職先を探す ⇒就職先を探すのは単に選ぶという行為ではない点は度々述べさせていただきました。 ある企業を求人票から選んだ場合、支援を提供している相手の方が納得して、その就職先を選び、受け入れていると思い込みがちです。 しかし、本人の視点に立てば、自分のこととはいえ、選んだ責任が自分にのしかかり、責任を負う辛さと迷い、自信のなさに押しつぶされた気持ちなっているかもしれないのです。 「あなたが選んだ場所だから・・」と誰からも言われてしまう立場は辛いものだと思います。 なぜなら自分の就職活動を思い出しても、半信半疑な部分は必ずあって、そこをいわゆる一か八かで突破したものです。 運を天に任せる気持ちであったり、迷いを抱えたまま挑戦するのが就職先の選択なのだと思います。 むしろ相手の方の視点や気持ちを尊重するのであれば、以下のような視点が支援としては大事なのではないかと思うのです。✕はダメとか誤り、ということではなく、あくまで相手の気持ちに立っているかを確認しながら伝えるべき言葉だということになります。 〔✕〕自分で選んだ就職先なのだから、とにかく誰か別の人のせいにせず、頑張りましょう 〔〇〕確信がなく、自信が無いのは誰でも同じ、だって、始めて体験することだし、自分にどこまで何ができるかわからないわけですから。結果については絶対と思わず、やってみませんか。 良かれと思って励ます場合や、相手の想いを十分に受け止めながらあえて、厳しめの言葉になる場合もあります。場面や条件、相手の方の状況など総合的に見て言動を自分で判断できることが支援スタッフの行うべきことかと思います。 (4)就職して働く ⇒無事就職が叶い、順調に毎日を送ることができている。素晴らしいですが、本人の中ではストレスや葛藤「これで良かったのかー」など思い描いていた就労生活とは違う現実があるかもしれません。 必ずしも就職先した場所で働き続けることだけが了なのではなく、働くことに前向きになり、自分らしい充実感もあり、毎日に小さな満足が積み重なってゆけることが大成功なのだと思います。 それゆえ、支援スタッフとしては、就職後も、たとえ退職の意向が出てきても、退職や転職に過敏にならず、穏やかに受けとめて次につながる支援を一緒に考えてゆくことが働き続けることにつながるのではないか、と思います。 その時に、退職したらユースターに戻りづらくなるとか、戻ってはいけないのか、という想いを抱かせてしまっては就労を支えることにならないのだと思います。 このように、自分視点だけではなく、相手の視点や想いも常に見て、多方面から見ないとわからないことが、支援にもたくさんあることを常に知ってゆきたいです。 次のブログでは、行動援護の場合を考えみたいと思います。 (=つづく) 相手の気持ちに立つ支援で働く意義も違ってくるのかもしれません

  • 多方向から見ないとわからない①

    つい忘れがちなのは、どのようなことでも、相手の視点に立って考える・・ということかもしれません。 最近ユースターの利用者、ご家族、関係企業、その他のステークホルダーの方々と関わらせていただくなかで思います。 特に支援を提供している事業所として、わたしたち就労移行支援事業所ユースターや行動援護事業所ユータイムは、サービスを受けていただく方々、ご協力をして下さる相手の方の視点が大事なのです。 しかし反省として、相手の視点をとても意識をしているつもりでも、最後は自分の立場から決めていることがあるかもしれません。 福祉サービス事業は相手の方があってこそ成立しますし、その方の目指す方向に向かって一緒に歩むサービスです。支援をする側だけの視点では成り立ちません。 細かく分類して、具体的に、相手の方の視点になれているかを振り返りながら何が大事かと見てみました。よろしければご一緒に確認いただければ幸いです。 『就労支援の場合・・』 (1)(自分の)働く力の現在を知る ⇒支援スタッフが見る(アセスメント)その方の力と、本人が自分で認識している力でいうと、ついスタッフの言うことの方を正しいと捉えてしまう妄想です。 これは支援スタッフを何かを支援する人、プロの人、というイメージが先行して、支援スタッフは正しいことを言っている人・・となってしまうのではないでしょうか。 支援スタッフはもちろん全力で本人の働く力について観察してお伝えしているつもりなのですが、決して正しいと思われることを「押し付けている」わけではないですし、そうあってはならないのです。そうではなく、経験を通して共有しているということになるのです。 最終的には、その方は自分ができることを、自分で決めて取り組むので大丈夫なので、絶対ではないとも言えます。 そのように(支援スタッフは絶対)見られていることに気づけない支援スタッフは、相手を置いてどんどん先に進みがちです。自分だけで結論を目指してしまうことになります。 自分の働く力を知る目的はどこにあるかというと、その方自身が「自分はどのような力を「持っていて、どこに支援が必要か」を知ることにありますので、伝える側が一方的にあるべき論を唱えても、気づきを生むことは少なくなるのです。そして支援スタッフの思いが、相手の方の中で十分に腑に落ちていないのに、話を終わらせてしまうことになってしまうのです。 (2)働く力を身につける・伸ばす ⇒働く力は、その幅や深さがさまざまで、多岐に渡ります。自立の力と言われることもありますし、基礎的なアカデミックスキルや認知能力であったり、理解力、指示内容を正確に遂行する力、周囲を見る力などにもわたります。 それ故に、相手のペースや理解を見ずに伝えると、それは付け焼刃の知識となり、一時的に身につけたスキルで、本質的には自分の自信につながる知識や技術ではないものにとどまります。 一例ですが、就活の際に、採用面接の受け方の練習をしますが、その日その場でのみ対応できようにするのであれば、問答集の暗記で良いかもしれません。 しかし面接で「伝えたい自分のこと」を熟考してまとめる段階から取り組むと、面接に限らず、今後の人生でも、何かと活用できますし、何より今まで生きてきた自分を振り返り、肯定することもできるのです、まさに支援が入る場所です。 この他に以下の項目について、相手の方の視点に立つべきことを、次のブログに続けて参ります。 (3)就職先を探す (4)就職して働く 「行動援護」の場合 (5)自分の時間を過ごす (6)リラックスや刺激などその間に得たい体験や感情を獲得する (=つづく) 相手の方を遠くにいる人としてピントをぼかしてしまうことのないように

  • ニーズとウォンツの狭間で②

    ユースターやユータイムはニーズとウォンツのどちらに関わるのかを考えるとき、両者の意味の違いを知るとともに、支援に関わるときに、なぜ両方が必要なのかも知っておきたいです。 ユースターやユータイムは、それぞれの目的や機能は違いますが、どちらも決してニーズやウォンツをないがしろにしてはならないサービスです。 すこしややこしい説明になり恐縮ですが・・・ ●例えば、ウォンツが、ニーズである欲求を満たすための具体的な手段であるとした場合 ⇒就労移行支援事業所ユースターを経て社会で働く方にとってのユースターの存在は、ウォンツを満たすもので、ニーズはもっと根本的な欲求である「社会で生きること」になるのだろうと思います。ユータイムも同じです。 仮に、ユースターやユータイムが、利用される方からのニーズを受けてサービスをさせていただくのであれば、その方が根本的に持つ希望や欲求を満たす直接的な支援として関わる必要があり、ウォンツであれば、その方のニーズを「尊重」しながら、手段を提供する支援を提供することになります。 話しの視点を変え、ニーズとウォンツについて、別の定義の仕方をしている文献もありますので触れたいと思います。 それは、異なるジャンルである「経済分野」でのニーズとウォンツです。 経済分野でのニーズとウォンツについて、簡単に申しますと、ニーズは人々が生きるために必要なモノ、機能(サービス)である一方、ウォンツは欲しいという思いや欲望となります。 例として、ニーズは水や食料、空気、安全が確保される環境(戦争状態でない)等である一方、ウォンツは車、携帯電話、時計など。これらに「ブランド」「高級」という言葉をつけると更にそれは究極のウォンツとなります。 このどちらを扱うのかによって、経済活動も変わるというものです。 ただし、例えば「携帯電話=ウォンツ」と決めてしまうのも今の時代には合わないと言う論議もあります。 そこで、具体的なモノの定義ではなく「そのものが無いことによって、例えば命が脅かされる可能性があるものがニーズ」と言われる場合もあります。 なぜ経済活動について触れたかと申しますと、例えばユースターで提供させていただいている、将来の一人暮らしに伴う金銭管理のプログラムや、ユータイムが活動中に行う買い物などの場面で「自分のお給料やお金を、何に優先的に使うのか」といった、金銭管理の目的を理解や納得をしていただくためにも支援の参考としているからです。 金銭管理は、単にお金の計算と節約ということだけではなく、自分にとってのより大きな価値は何か、それを得るために使用するものがお金であることを自分なりに体験していただくきっかけために行うものだからです。 本人の持つ希望や欲求と理想のギャップを埋めるニーズ、そしてウォンツ。両者と支援の位置を良く理解して支援に当たりたいです。 金銭管理は、節約や計算ができることだけではないのです

  • ニーズとウォンツの狭間で①

    福祉の支援では、「ニーズ」という言葉が良く使われます。 ニーズとは、本人が「必要」や「欲しい」「自分が得たい」モノやサービスなどで、なんらかの問題や困りごとを解決したり、状況を改善するために必要とされるもののことです。 不満足な状態だ、ということを、自分や周りの方が認識したり、「何となく」そう感じるとき、満たしたいと感じる欲望、必要とする要求、または問題を解決したいという願望などがあるとき、そこにニーズが現れてくるのだと思います。 上に書きました「何となく」という感情の段階だけでも、そこにニーズが生まれているのです。 つまり「どうしたいのか」ということが必ずしも明確でなくとも、また突き詰められていなくても「何となく〇〇であった方が良い」程度でもニーズになるのではないでしょうか。 支援者は、つい本人に何がしたいのか、どうありたいのかを問うてしまいがちです。でも何となくこうありたい、という感情が本人や身近な方が抱く時のニーズにも心を寄せる必要があるのだと思います。 周囲の方のニーズもあります。 本人がニーズの自覚がなく、特に希望もなくても、身近な方から見て「〇〇であれば良い」とか「〇〇であるべき」と感じる場合にもニーズがあると言えるのです。 特に人生の中での経験が浅い場合には、十分な選択肢を知らない場合もありますし、想像もできないかもしれません。そういった状況の中では、往々にして「現状で良いのではないか」と現状を問題ごと受入れてしまっている場合もあります。 例えば学生の方で家族と生活している方が、このままでも自分は生活できているのだから、働かなくても、おそらくずっと経済的にも生活的にも家族に頼って楽に過ごせるはず。と思っている場合、ニーズは本人よりも家族の方が重要なのかもしれません。 何にも束縛されず、自由に生きて、なおかつ生活が成り立つ、というのはとても楽な生活のように見えますが、そこには多くのニーズが隠れているのだと思います。 ニーズは、課題があったり、自分自身が不満足な状態(必ずしも不満足でない場合も)と、理想の間にある『隔たり』そのものです。 不満足な状態と理想・・・その両方がはっきりしていればいるほど、ニーズも明確になるはずです。 一方、そのニーズをどうにか解決する道具が「ウォンツ」(Wants)という解釈があります。ニーズを解決する手段として欲するものがウォンツということです。 弊社が運営する施設、就労移行支援事業所ユースターや行動援護事業所ユータイムは、障がいやその他の理由でサポートを受けて自分の生活や欲求を満たす方のために存在します。 ユースターやユータイムはニーズとウォンツのどちらに関わるのか、を考えるときがあります。 つまり、ニーズであれば、本人や周りに関わる方が持つ課題の認識、希望や欲求に関わるものですし、ウォンツであれば、その希望や欲求を満たすためにあるものです。 どちらでも良いと言う方もいらっしゃるとは思いますが、サービスを提供させていただく私たちは、自分たちの位置づけやミッションをしっかりと受けとめ、理解してサービスをさせていただかないと、本人の持つ希望や欲求と理想のギャップを埋めることができないのも事実です。 (=つづく) しっかりと意味と目的に違いがある両者です。施設として理解をしなければならないものです

  • 「足る」はどこにあるか?

    「足るを知る」という言葉があります。 現状の量や質で満足を感じ取れ、それが継続されるようになることは、本当に大変なことだと思います。 なぜなら、新しいものやこと(情報、商品、サービス等)が次々と生活の中で身の周りに入ってくる中で、やはり「もっと」という欲求も出てきてしまいがちです。 また、生活のレベルも、時代に合わせた新しいものを取り入れているだけで、いつの間にか贅沢を贅沢と気づかず、必要のない贅沢まで手に入れようと頑張ってしまい、ストレスを抱えることもあるように感じます。 生活や物品を時代に合わせるということは、つまり、まだ使えるものでも、あとから来たものを優先して破棄し、新しい物へと変えることにもつながります。 もちろん新しいものへ変えてゆくことは肯定して、大事なこととして受けとめるべきではあります。しかし、どこからが贅沢なのか、を独りよがりの見方で決めてしまうのも良くないのだと思います。 ひょっとして、支援も同じなのかもしれない、と考えてしまいます。 それは、新しい技術や未発見であったもの、突飛なノウハウや技術が、一般的でスタンダード(標準)な支援よりも優れているかの如くに扱われることがあります。 支援の種類の新しい古いはありませんし、優劣もありません。 あるのは、その支援を提供する方の望む目的にかなうものか?、その方に合っているか?・・だけなのです。 様々なタイプの方が就労移行支援事業所ユースターを利用くださっています。 その方々が将来就職をして、社会で働くために望む支援をしっかりと提供するという原点はユースターが守らなければならないことです。 ユースターの支援は多種のプログラムを、ユースターを利用される方の目標に合わせて提供させていただいています。 新しいものから、ずっと使い続けているものまであります。 本人に合った支援でも古いものだからと軽視せず、望まれるものかどうかで判断をする、という当たり前を大切にしてゆきたいです。 ユースターに必要な支援とは、利用する方が求めるものです

  • 大切なものは目に見えない

    働くことで社会と接したい、とおっしゃった方がいます。。。 ユースターは、昨年から就労移行支援に加えて、就労選択支援を行っておりますが、その就労選択支援では、支援を受けられる方の将来のことや進路についてお話しをする場面が多くあります。 その際、まだ見えない自分の将来を想像したり、イメージを持つことが苦手な方が多くいらっしゃることがわかります。 目から入る情報は本当にわかりやすく、誰もが疑わずに受け入れ、共有もできます。 しかし見えないものは、どんなに説明を尽くしても、頭の中には入りにくいものだとつくづく感じます。 もちろん、それは、支援を受ける対象の方に限ったことではないです。 誰でも見えないものには懐疑的になり、不安や恐怖などを感じて、受け入れることが難しかったりします。 しかし、見えないものにはさまざまな感情を持つこともできるとも捉えて、ネガティブな感情だけではなく、見えないからワクワクする、という場合もあるのです。 就労選択支援のテーマとなる「将来の自分」も、本来でしたら「希望」「自由」「成功」「出会い」・・など自分の前に広がるであろうワクワクするものを見つめていただきたいのですが、どうしても「不安」「不気味」「危険」などの感情が勝ってしまうようなのです。 そもそも、目に見えないものと一言で言っても、とても多くのジャンルや種類があるのだと思います。 例えば、心の中に持つ「見えないもの」・・例えば「価値観」「愛情」「気持ち」などではないでしょうか。 そして、どちらかと言うと頭の中に持つ「見えないもの」・・例えば「正義」「善悪」「意味」など。 「本当に大切なものは目に見えない」とも言われますが、その「大切なもの」を扱う就労選択支援ですから、その重みを受けとめて大切に支援をさせていただきたいと思っています。 就労選択支援の中で、ある方と目に見えない進路について話していた際、なぜ働くのか?という問いに対して「社会と接したいから」と答えた方がいらっしゃいました。多くの方が「収入」「そう言われたから」「学校の次は就職」などの返答が多い中、思いがけない返答で、驚いたことを覚えています。 その方がおっしゃるには、将来のことはわからないけれど、社会の中で働いているという実感をしたい。社会人になりたい。ということでした。 考えることで、見えないものも実感として獲得できるのかもしれない、と思いました。 本当に大切なものは目に見えないのです

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