答えない~①
- 吉岡 俊史

- 4 日前
- 読了時間: 3分
就労選択支援事業所ユースターは、今年10月より、必要とする方が、自分の意志をもとに、進路を決めるサポートをする就労選択支援を始めました。
(「就労選択支援」の詳細は当社ホームページ「新着情報」等をご覧ください)
進路選択のために必要なことは、なんと言っても「自分のことを知る」ことではないでしょうか。
自分は今何ができるのか、何をしたいと思っているのか、将来どのように生きたいか、これから経験を積んでどのような力を身につけると良いのか・・・などを自分で理解できると進路選択もしやすくなるのではないでしょうか。
当、就労選択支援事業所ユースターでは、本人が今持っている力、得意なこと、潜在的な能力、将来必要な支援などを、ご依頼をいただいた方に資料にまとめてお渡しします(「アセスメント」といいます)。
実は、就労選択支援サービスを希望される方とは、そのアセスメントを行う初日に初めてお会いすることがほとんどです。
私達就労選択支援スタッフもアセスメントを受ける方も、初対面同士なのです。
「相手のことがわからないのにアセスメントができるの?」とのご指摘もあるかと思います。
そのご指摘については、まさにおっしゃるとおりなのです。
初対面でいきなり働くことに関する力がわかるはずもありません。
さらに「あなたは働けますか?」とか「働きたいですか?」と本人に問うても、なかなか明確な答えが返ってくるものでもありません。仮に返事が返ってきたとしても、それをそのまま、本人の希望と受け留めて良いのかも疑問です。
そもそも「自分は●●をしたい」という意志と「本当の就労の力」は別ものの場合が多いのです。
そこで、私はアセスメントの入り口では、本人と私たち検査者のどちらにも責任がない話題でありながらも、お互いが共有する状況から話し始めるようにしています。
その上で、本人の感じていることなどをお聞きしています。
例えば「このお部屋暑いですか?」というような質問です。
答え方や言葉、もし返答を返してくださるようでしたら、本人の感じ方や関心なども垣間見ることができるか?と思うからです。
しかし・・
質問の内容は良く理解できていても、返事をしないこと。つまり会話自体が形成されないことが多くあるのです。
(ここからが本題なのですがーー)
皆さんでしたら、暑いか寒いか?という質問にどのようにお答えになりますか?
仮に部屋の温度にあまり関心がなかったとしても
「わざわざ質問をしてくれたので、無視することは失礼・・だから、”暑い寒い”の選択肢の中から答えを選ぶ・・そして様子を見る」
この辺りが、よくある対応なのかもしれません。
しかし、上述のように何の返事もない、反応もないということが徐々に増えてきたように感じるのです。
質問に対する答えは自分の中に持っているにもかかわらず、なぜ言葉に出して返そうと思わない方が少なからずいらっしゃるのか?
色々と調べてみると、さまざまな理由があることがわかりました。
その理由の一部を次のブログでご紹介したいと思います。
(=つづく)







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