兼業(副業)①
- 吉岡 俊史
- 23 時間前
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本日のテーマは「兼業」です。
なぜタイトルで「兼業」を主として明記し、カッコ内に「副業」と書かせていただいたのか――。その理由からお話ししたいと思います。
一般的な解釈としては次のように言われます。
●兼業ー現在所属の会社以外の他社に従業員として雇用されたり、本業の他に行う他の仕事
●副業ー本業を主な仕事として、”かたわら”に行う仕事
似ているようでいて、少しニュアンスが異なります。解釈は諸論あるのですが、上のような解釈を採用すれば、今や「かたわらで行う仕事」という位置づけではなく、複数の仕事をどれも同等に行う働き方が増えています。つまり「兼業」です。
今回は、その「兼業」に焦点を当てて書かせていただきたいと思い「副業」は(カッコ)に入れた次第です。
近年、兼業や副業といった働き方は広がりを見せていて、兼業は働く選択肢や働き方のパターンとして、存在感を見せています。
(公財)産業雇用安定センターの副業に関する調査によれば、副業を認める企業はすでに約半数に達しているのだそうです。
就職活動をしている方にとっては、自分がこれから働こうとしている企業は、従業員の副業についてどのようなスタンスをとっているのかを知ることも大切です。
そしてスタンスを知ることは「新しい時代の働き方」に対して、その企業はどのようなポリシーを持っているのか・・を知る手がかりになるのではないかと思います。
少し昔を振り返ってみます。
昭和の時代、副業は”タブー”ですらあり、仮に副業をしていても、隠れてこっそりやったのかもしれません。あるいは、少数ではありますが、個人事業主として、複数の企業をまたいで働く「兼業スタイル」の人もいました。
とはいえ、当時は”一般の企業に雇われ忠誠を尽くして働く”ことが当たり前であったわけです。
当時は「終身雇用」が広く浸透していましたので、就職=自分の全てを注いで働くことと刷り込まれていたことも事実です。
そのため、副業という発想すら持たないサラリーマンが大多数だったのではないでしょうか。
そして・・時代は変わりました。
一つの会社に雇われるということそのものの価値観が昔とは全く違っています。
就職した企業の業務をなるべく早く習得して、その企業に貢献する”会社中心”の働き方から、”自分の生き方やキャリアに重点を置く働き方”へとシフトしてきました。
就労支援を行う就労移行支援事業所ユースターを利用される方々も、就職活動には全力を注いで、早期に就職を果たそうと一生懸命に取り組んでいらっしゃいます。
ただ、「どこで働くか」だけでなく、「どのように働くか」「どんな生活を送りたいか」という視点も、就職の大切な判断軸になってきています。
その結果、かつては会社の規模や知名度で決めていた就職先の選び方が、働き方の“質”を重視する選び方へと変わりつつあります。休みや労働時間、ゆとりや処遇など、自分の求める働き方を尊重し、重要視した選択方法になっています。
そして、雇用する企業も、この変化に戸惑いながらも、時代に合わせて新入社員の育成方法を変化させていると思います。
“社員の働き方”に対する考え方が、大きくアップデートされているのです。
次のブログで・・
採用から社員育成をする企業の中に入り、リアルな現場で就労支援をさせていただいている支援スタッフとして、どのように企業が変化してきているのかをお伝えします。
(=つづく)

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