兼業(副業)②
- 吉岡 俊史

- 14 分前
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前回に続き、今回も兼業についてです。
就職を目指して毎日、ご自分を高めていらっしゃる就労移行支援事業所ユースターの利用者の皆さんも、今の時代の働く価値観に自分を重ねているようです。
自分のライフスタイルや体調、目標に合わせて働き方を選べる企業が増え「自分に合った働き方」を実現しやすい環境が整いつつあり、働き方の選択肢が増えています。
たとえば、障がい者雇用を行う企業は、障がい者雇用率の関係から、なるべく一日6時間勤務できる方を中心に採用していました。短時間就労はあまり歓迎されなかったのです。
しかしそれも過去のことになりつつあります。今は、勤務時間を柔軟に4時間程度から相談できる企業も増えています。
さらに、以前は、事務職などは難しかった勤務曜日の柔軟性についても、企業に相談できる場合もあります。
そして、雇用する企業も、困惑を感じつつも、時代の流れに沿って、新入社員の育成の方法を変化させ始めています。
どのように変化させているのかについて書かせていただきます。
就労支援を通して、社会で働くためのサポートをコンセプトにしている当社ユーファーストや、傘下事業所の就労移行支援事業所ユースターは、毎日多くの雇用者(企業)と接しています。
その中で気づくことの一つに、企業の新入社員の受け入れ方、育て方が変わってきているということです。
以前のように「手取り足取り育てる」スタイルから、良い例ではありませんが、「育てない」「雇った後は現場に任せる」「現場の従業員が属人的にサポートする」などです。
言い換えれば、“育てる余裕”が企業から失われつつあるのだと思います。
その変化は、障がい者雇用に限らず、一般の新卒社員の受け入れ方、育て方も同様です。
一から育てる必要のある新卒社員よりも、即戦力となる人を積極的に募集するなどです。
では、この変化がどうして「副業」につながるのでしょうか。。。
それは、多くの従業員が「会社ありき」ではなく「自分ありき」でキャリアを考える傾向があるからです。
そして、企業も即戦力としての従業員を求めている、必要なスキルを持つ人材を“ピンポイント”で求めているのです。
つまり、企業は「兼業を認めてでも、自分の会社の戦力となって欲しい」と考えるようになっているのです。
また、自社に必要な戦力として、一部分の力だけでも短時間で発揮してもらえれば良いと割り切る企業もあります。
そのように“部分雇用”の発想が広がりつつあるのです。
最近は、すき間時間だけ短時間で働くしくみが流行るのもうなずけます。
働く側も副業という意識もなく、複数の企業で仕事をすることへの意識のハードルは低くなっています。
その傾向は、障がい者雇用にも影響すると思われます。
それは、前述の通り働き方が多様化する中、企業は即戦力になる人材を求める傾向にあり、じっくり寄り添って社員を育てる人材も減ってきています。
多様性という点では、働き方が選びやすくなりつつも、企業が求める人と働く人の合致(マッチング)が難しくもなっている現実もあります。
だからこそ、私たちユーファースト・ユースターでは、これからの時代に求められる「より専門的で丁寧な就労支援」が重要だと考えています。一人ひとりが自分らしい働き方を選び、企業と良い関係を築けるようなサポートを続けていきたいと思います。







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