選択肢から選ぶこと
- 吉岡 俊史

- 12 分前
- 読了時間: 2分
就労選択支援事業が開始され、2か月が経過しました。
ご自分の進路を選ぶ力を身につけていただく支援や選ぶことを支援するといった主旨の福祉サービスです。
自分の意思を伴って、自身の進む道を決めてゆくことを実現することは当たり前の生き方ですし、支援者として、それを支える支援に熱を持って取り組みたいと思います。
就労選択支援は就職先を選ぶサービスではありませんが、就職をして社会で働くことを希望される方が利用される就労移行支援事業でも選択をする支援が大きな割合を占めます。
その就労移行支援を行うユースターの利用者の多くが、就職先の会社を選択するという人生の大きなイベントを迎えています。
就労選択支援も就職に向けた支援も、サービスの主旨うんぬんよりも、それぞれの方の人生の中で、必要なタイミングで必要な支援があってほしいと願っています。
さて、
本日は「選択肢」について、書かせていただきます。
「選ぶ力」というのは、本人が持つべきとても重要な力になりますので、身につけていただくことのメリットは大きいと思います。
一方で「選択肢から選ぶ」というのは、本人の力だけでは達成できない部分があると思うのです。
それは、そもそも選ぶ前に、本人の目の前に「適切な選択肢がある」ことが前提となるからです。
そして、大事な点は、選択肢といっても、個々人で全く違うものでもあります。
例えば私は、インドア派なのですが、その私にキャンプ道具を100種類提示されても、選択する動機が湧きません。
冬の寒い時期には飲食店のメニューから冷麺が消え、おでんや鍋物の種類が増えるのは、そこに適切な選択肢を用意した方が選ぶ方の選ぶ動機がわきやすいからではないでしょうか・・
適切な選択肢が用意される、ということは、選択肢を揃える段階から本人抜きで考えてはいけないのだと思います。
あてがいのものをいくら並べても「選べる支援」というより「選ばせる支援」になってしまう可能性があることを、私達支援者や制度を作る側では配慮する必要があるのかもしれません。
ユースターも、働くこと、働くための準備の過程で、その方に合った選択肢が揃っていない限り「あてがわれた感」が残ってしまうということをしっかりと知り、選ぶ方と関わりたいと思います。





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