段取り組みの難しさ②
- 吉岡 俊史
- 8月1日
- 読了時間: 3分
企業への就職を目指して準備を進め、そして就職後も安心して働き続けるために、就労移行支援事業所ユースターは存在しています。
ユースターの大きな役割の一つは、利用される方の就職活動が順調に進むようにサポートすることです。
その中で重要になるのが、「段取り」を組むということです。
やる事リスト、スケジュール管理などを一緒に考え、見通しを立てゆきます。
しかし、就職活動の場合、不確定なこと、自分だけで決められないことがとても多くあります。それゆえに、計画の管理自体が非常に難しいのです。
例えば、以下のような不確定なことがあります・・・
①雇用者(会社)という相手がいる
→会社の反応や判断、求められる書類等によって、計画の流れが大きく変わる
②日程は決めた横から次々と変更されてゆく
→会社からの返答、反応、採用の審査工程が会社ごとに違うため、立てたスケジュールがすぐに崩れる
③自分の気持ちや意欲の変化
→色々な会社を見る中での気持ちの変化、採用不採用の経験などでも自分の気持ちが変わってゆく
④そもそも求人の公開のタイミングが不確定
前のブログ①でも書きましたが、「正しい段取り」は一つではなく、判断した結果や内容によって、物理的なことから自分の気持ちまで、常に大きな修正が生じます。
これらの修正をできるだけ少なくできれば良いのですが、前述のとおり相手によって変わる就職活動であり、全て自分で管理できるものではないと言えます。
メンタルの負担を減らすために・・・
不確実や軌道修正、段取りの変更が頻繁にあるために、自分のメンタルへのダメージが心配という方もいらっしゃいます。
そのような時は、段取りを組んだり変えたりする作業を支援スタッフに任せる、という選択肢もあります。それによって自分のメンタルの負荷を少なくすることは良い方法です。
つまり、マネージャーのような存在として、支援スタッフに言われるようにだけ動くということです。
とはいえ、自分が働くことを決めるわけですので、なるべく自分が関与し、最終的には、できるだけ主体的に動くことが理想であるのは言うまでもありません。
段取りを自分で組み、変更し、最後までたどり着く、という経験がとても貴重なものになるのです。
なぜならその経験が就職後の自信につながるからです。
人それぞれ、経験値、キャパシティーや力に違いがあります。ユースターでは、自分で大方を進める場合でも、支援スタッフの支援を多く必要とする方も、両方尊重して支援をしています。
就職活動は一つの「プロジェクト」のようなものです。そこから仕事が始まっています・・
「段取り」と「変更」の連続と捉えて良い経験をする機会を得たとも思っていただけると幸いです。
段取りを組みなおしたり変更することは、自分が前に進んでいる証拠です。
その経験から、多くの実りを得られると思いますし、それが社会人になる力に変わるのだと思っています。

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