基本知識を持って安心就職をするために①
- 吉岡 俊史

- 12月10日
- 読了時間: 3分
2015年、つまり10年前に厚労省が導入しました「安全衛生優良企業公表制度」。
労働者の安全や健康を実現し維持している企業を厚労省が公表する制度です。
あらためてここでいう”安全衛生”とは何かは、簡単にいうと、労働者(働く従業員)が健康(メンタルも身体も)で働ける企業、安全に働ける環境、働きやすい職場であることなどです。
”ブラック企業”などど極端な呼び方が使われることもあるようですが、この言葉だけでは説明不足であるだけではなく、時には大きな誤解や決めつけにもなってしまうこともあるかもしれません。
ブラックという言葉だけが独り歩きして、簡単に使われてしまうことのないようにしたいです。
例えば残業がある企業が、それだけでブラックであるとか、休みを申請しても却下されたとか・・。働く人が「ひどい」と思うことがあるとブラックと分類してしまうこともあるようです。
実際に、企業がコンプライアンス(法令や規則等)を遵守していなかったり、先に書かせていただきました安全衛生に対応しないのであればわかりやすいのですが、残業や休みが思い通りにならなかった、ということで、法律や雇用契約、就業規則などを全く見ずに決めてしまうのも良くないと思うのです。
就労移行支援事業所ユースターが行っております福祉サービスである就労移行支援は、障がい等で配慮のある企業で働きたい方、支援を受けて就職をして働きたい方へサポートを行っています。
ユースターに所属する就労支援スタッフは、全員国家資格を保有して支援を致しておりますが、やみくもな支援にならないように、まずは障がいなどそれぞれの方がご自分で思っているハードルに加えて、労働者として働きやすい職場選びのアドバイスもさせていただきます。
ユースターに所属される方の中には、働いた経験が浅かったり、無かったりする方も多くいらっしゃいますので、その中で、まずは働くための労使の権利や義務、法律なども基本的な知識(ここでは「基本知識」と表現させていただきます)だけでも抑えていただくことがとても重要です。
働いた経験が無いということで、もちろん就職して働くハードルは高くなるのですが、ここでいう労働者の権利義務などの「基本知識」は働いた経験だけで習得できるものではないのです。
ですから、働いた経験のある方が基本知識もあって再就職がしやすいということではありません。
そして、働くハードルとは、労働そのものだけではなくこれらの基本知識の有無が少なからず影響をするのです。
では、ここで言う「基本知識」つまり、働くこと以外のハードルは例としては何があるのかといいますと、一つは、各種手続きです。
雇われて働く際の各種手続きは、既に働いていらっしゃる方から見ると、さほど複雑ではないと思われるかもしれません。しかし思い出していただきたいのですが、ご自身が就職して働き始める際のさまざまな書類は、全て自分一人で完了されましたでしょうか?
多くの方は会社から言われるままに記名、署名、提出などをしたり、どなたかが知らないうちに代筆していたり・・というご経験もあるのではないでしょうか?
私自身も、今聞かれても「あっ、あの書類は何についてのものだったのだろうか?」ということも多くあります。
そもそも記憶のかなたにあるかもしれません・・・💦
一つの”ハードル”としての「各種手続き」。。次のブログでその一つともいえる『雇用契約』について触れさせていただきます。
(=つづく)





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