モノづくりで獲得するモノ②
- 吉岡 俊史

- 1 日前
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高度な技能が求められる製造業からシンプルな作業まで、モノづくりといってもさまざまな違いがあります。
その違いは働く環境や働き方にも及び、働く人にとって、モノづくりとして一つにはまとめにくいです。
例えば、難しい作業の場合には、指示、注意点、アドバイス、忠告、評価などが当然多くなるでしょうし、その内容も複雑になります。だからといって働く人として避けるべき、ということにはなりません。自分が興味関心を持てることにはチャレンジするべきです。
一方、だからといって、シンプルな作業は、それらの難しさが無いかというと、決してそうではありません。
簡単な作業だから注意点や指示は少ないと「量」で仕事の難易度を考えてしまいがちですが、就労移行支援事業所ユースターの内外で行う作業の体験や就職した方のお仕事を拝見しても、シンプルであるのに毎日すこしづつ違う指示が来ますし、覚えることが多かったり、注意すべき箇所が複数に渡ることがあります。そして同じ作業の繰り返しであっても緊張感が高い場合も多いのです。
例えば何らかの部品を組み立てる作業であっても、細かい箇所の合わせ方や、梱包のしかた、部品の紛失や破損への細心の注意をはらい続ける必要があり、緊張が高いことも多いです。
それゆえに、そこから得られる能力や経験もたくさんあります。だからこそ挑戦をするべきなのです。自分の能力を開花させたり、伸ばすきっかけにもなるからです。
別の視点もあります。ユースターの中で行うモノ作り・作業や、就職して働く方のお仕事を拝見して、私はモノ作りで獲得できるもっとも大きな力は「コミュニケーションをとる力」なのではないか、と思うのです。
それは、コミュニケーションを身につける方法は、言葉や会話の方法といった技術だけではなく、実際に業務をしながら、コミュニケーションをとる必要性を知ったり、身につけられるものでもあると思うからです。
コミュニケーションは言葉に限らないのは既にお伝えしている通りです。言葉でも言葉以外のやりとりでも、業務を通して経験するのが本人にとっては習得しやすいのです。
例えば、途中まで作った工程を次の方に渡す・・といった比較的わかりやすい作業と思っていても「別の人に引き継ぐ」という行動や動作は極めて高度です。
・どこまで自分が終えたか
・自分の行った工程を簡潔に説明できるか
・次の人に何を引き継いでほしいか
・自分が体験した工程から、次の人へのアドバイスは何があるか
・気を付けて欲しいことはなにか
・・・など
これらの例のように、コミュニケーションを取りながら引き継いでゆく場面は実際の就労場面では多くあります。そして、慣れてゆかないと、スムースにコミュニケーションが取れないのです。
この場合のコミュニケーションは少しの言葉と、モノを引き渡す動作を通して次の人に伝えるということになります。
会話や言葉ができるからとか、話し下手だからとか、人見知りだから、などは言葉のコミュニケーションに若干影響はあっても、コミュニケーションの能力を測るものにはなりません。
相手に伝える気持ちがあること、心を開くことから始まり、まずは自分のできることに責任を持てること、それを誠実にこなして次に引き継ぐ方にも納得してもらえる仕上がりにすること、社会人の態度があること、そして相手を信頼し信頼されること、ミスや思い違いもわかりやすく見せ、場合により謝れること。。就労のためのトレーニングには、これらのコミュニケーションを的確にできるようになることが期待されます。
その力を身につけるためにも、作業の体験やモノ作り体験があるのだと思います。
作業やモノ作り体験は決して人対モノだけではない点が奥深いです。






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