好きなように動きたい
- 吉岡 俊史

- 2025年9月8日
- 読了時間: 3分
「好きなように動きたい」――好きな場所で、好きな時間に、好きな方法で。
心の奥底でそのような願望を持っている人は多いのではないでしょうか?
さらに「好きなことを仕事にしたい」という希望も多く聞きます。
けれども、現実にそれを実現できている人は、決して多くありません。社会的・経済的な事情や立場を考えれば、簡単にかなう夢ではないからです。
とりわけ「好きなことを仕事に」という願いは、生活や収入を思えばなおさら難しく映ります。
「好きなことを仕事に」が容易でないことは何となく受け入れられるとしても「好きな場所・時間・方法で働く」ことならば、いまの多様な働き方の広がりのなかで、少しは手が届くように思えます。
働くことを目指して、就労移行支援事業所ユースターを利用される方ともお話しをするとき、どのような仕事をするのか?というテーマが出てきます。
好きなことを仕事に・・という欲求はあっても「どうせ無理であろう」とあきらめたり「それを言うと否定されそうだから」と、その気持ちを胸の奥底にぐっとしまいこんで我慢している方がいらっしゃいます。
では、改めて考えてみたいのです。「好きなことを仕事に」とは、一体どういうことなのでしょうか?
好きなことを仕事に・・・といっても、厳密には仕事のどの部分を言っているのか?、また何をもって「好き」と言えるのか、まで考えると、簡単には「それは無理」ともいえないのだと思います。
その人の心の声に耳を傾けてみないと、簡単に「それは無理だ」とは言えないのです。
私たちユースターの就労支援員として活動する支援スタッフは、本人から「好きなことを仕事に」と言われると、ついその難しさを説いてしまいそうになります。
ですが、丁寧に話を重ねていくうちに、本人がいう「好きなこと」は工夫次第で近づけるかもしれない――そう思える瞬間があります。
働く場所や時間、方法を少しずつ調整することで、「好き」に寄り添える可能性があるからです。
例えば、食品を扱う仕事がしたい、食べることが好きだから・・・という想いがあったとします。
でも、それは「好きなこと」だから、仕事にすることは難しくて自分にはできないかもしれないーと考えている方がいたとします。
この場合、ご想像のとおり、その「好き」であれば、実現の方法はありそうなのです。
なぜなら食品を扱う仕事は多種多様、働く場所や時間、方法も多くの選択肢があるからです。
ほんの少し視点を変えれば、「好きなことを仕事にする道筋」は思いのほか近くにあるのかもしれません。
たとえ完全には「好きなこと」を職業にできなくても、せめて「好きな場所」「好きな時間」「好きな方法」で働くことなら、もっと実現しやすいはずです。
今の時代を生きる利用者の皆さんは、個人個人の個性や価値観を尊重して、好きなように生きることに対して、社会も寛容であるように思います。
働き方もまた、世間体や体裁ではなく、一人ひとりの自由の中で形づくられるものではないでしょうか。
自由な働き方を否定することよりも、自分の思う自由は?好きなことは?をもっと具体的に突き詰めてゆくことでそこに職業を合わせる方法は見つかるかもしれません。
支援スタッフはそのためにも寄り添いたいと思います。
ユースターの支援スタッフとして「自分らしく働く」ことの意味を考え、尊重し、応援したいと思います。





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