事業承継トレンドと障がい者雇用①
- 吉岡 俊史
- 2 日前
- 読了時間: 3分
突然ではありますが、「事業承継」について書かせていただきます。
事業継承は企業の後継ぎです。
なぜこのテーマなのかといいますと、最近の事業承継のトレンドが「障がい者雇用」のトレンドに似ている部分があるように思えるからです。
そもそも、企業のオーナーの年代がそろそろ引退に近い企業が増えているのと、少子化及び若年層の意識の変化により、家族間で引き継がれてきた企業のしくみが減っていることで、親族以外の人に「事業を引き継ぐ」ことが増加しているそうです。
事業の引継ぎがこのように変化しているのと同様、企業の『障がい者雇用』も、企業の考え方や方法が大きく変化していると実感します。
私見ながら「事業承継」のトレンドの変化が、障がい者雇用に対する企業の捉え方の変化に重なるのです。
それと同時に、今の企業の障がい者雇用の受けとめ方を知るヒントが事業承継の形にあるのではないかと思います。
「会社のあと継ぎ」と言われた時代から今や「事業継承」と言われるように言葉自体も時代と共に変わっています。
1995年くらいまでは、会社の代表者が代わる場合の「あと継ぎ」の7割は親族内(子など)だったそうです。
しかし2023年にはそれが3割にまで減少しています。
つまり自分の子供には自分の会社を継がせない、継がせることができない、というのが現状のようです。
背景としては、もちろん前述のように、少子化により子自体が少ないことがありますが、たとえ子がいたとしても、子の側も「親の会社を継ぐのが当たり前」という使命感を持つことが減っていて、事業承継に対する意識が変わってきていることもあるそうです。
詳しく見ると、会社が一番多く創設されたのは日本の戦後ということで、その頃の会社を経営している方が、今は三代目になろうとしています。
二代目までは親族に継がせたい、つまり「家系が所有する企業」という想いであったのが、今の二代目は「会社自体を守りたい」という意識になっています。そして、会社を守るということであれば「一番会社を守ってくれる適任者」を探す、という考え方になっているようなのです。
今、会社を経営している立場の人(つまり二代目)は、親から引き継いだとしても、何も自分の子が必ずしも適任とは限らず、より適任である人、より引き継ぎたいと思う人を外部に求める、ということのようです。
M&Aをマネジメントするビジネス領域が拡大しています。
少し前まで、M&Aは一定の経営者の間でのみ言われた特殊なことでしたが、今やTVのコマーシャルでも目にする一般的なサービスになっています。
事業承継は広く適任者へ、という考え方が広がっているのかもしれません。
そのように会社の中の適任者を適材適所で活躍させたい。そして人が会社を機能させてゆく、という合理的な考え方を経営者はするようになっているのだと思います。
人手不足でもあり、会社経営に余裕がなくなっているからでもあると思います。
障がい者雇用に於いても、そういった合理的な経営の考え方をする企業に合わせて変わってきていると感じます。
詳しくは次のブログで書かせていただきますが、企業の従業員の中の障がい者の立場も変化しています。より期待される戦力としての障がい者雇用へと変わってきています。
(=つづく)

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