「適性」と「適正」
- 吉岡 俊史

- 18 時間前
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「適正」と言う言葉があります。
申し上げるまでもなく、また読んでくださっている方には失礼になることをお許しいただきながら、同じ読み方でも「適性」という言葉もあり、「適正」は「適性」とは全く意味が違います(当たり前💦)。
意味の違いまで書いて恐縮ですが・・・
「適正」は適切で正しいことです
「適性」は能力などがどれだけ合っているかということです
この2つには歴然とした意味や使う場面の違いがあるのですが、意味以外の部分で大きな違いがあることに気づきました。
「適性」という言葉は、ある人やモノの焦点の当て方が全く違うのです。これを知ったときに、私ははっと気づくことがありました。
障がい等の理由でサポートを希望される方が就職して働くための支援を行っています就労移行支援事業所ユースターですが、支援をさせていただく過程で、職業を選ぶ際に「適性」という言葉が頻繁に出てきます。
何気なく使っていた「適性」という言葉、良く考えてみると、そこには大きな条件が付いていたことに気づいたのです。
それに気づけたのは、なんと「適正」との違いを何気なく考えた時でした。もっと詳しく言いますと、「適性」を「適正」と書き間違えた時に、「はたして自分の理解している両者の意味は正しいのか?」とふと思い、調べてみた時でした。
就労支援の中では、「適性」といえば本人の能力や動機が、探している職業や職種と合っているか?という観点で使われます。つまり向いているかどうか・・です。
しかしその適性は「ある一定条件で合っているか」という点だけなので、そこには正しいとか不正解といった評価はないのです。
一方「適正」には正しいかどうかの判断が存在します。
私達支援スタッフが陥りやすい間違いとして、適性について話しているつもりが、いつの間にか適正かどうかに話が変わってゆくことです。
例えば、ある方がフルタイムで働くことは避けたい、とおっしゃったとします。その方は趣味はマラソン、健康体で一見ストレスも溜めにくそうだとします。その方に、支援スタッフがつい「お仕事は一日何時間も働き続けることだから、働けると良いです」と言ったとします。
本人は「適性」について話しているつもりでも、支援スタッフなり支援をする側の人が「適正」を回答してしまっているのではないでしょうか?
また、別の例でも言えることです。
「適性」は、いわゆる「向き不向き」です。それは仕事そのものだけではなく「能力を発揮しやすい環境」についても言えることです。
例えば、ある方が「初対面の人は苦手です」とおっしゃったとします。(実際そのようにおっしゃる方は少なくありません)。その方は、接客業のようなお仕事には適性がないと思われがちです。少なくとも本人は対人対応するお仕事は苦手と感じているのだと思います。しかしそれだけで「接客業には適性はない」と決めて良いのでしょうか?
といいますのは、ひょっとして、適性が無いのは「人」だけではなく「初めて体験する全てのこと、未経験のこと全て」なのかもしれないからです。
もしそうであれば、適性が無いのは接客業だけではなく
・仕事が頻繁に変わる仕事
・予告なく変わる仕事
・毎日異なる仕事
・一日の中でその都度指示が出る業務
・見通しのない手順・・・・
などに苦手感があるのかもしれないのです。むしろそのように捉えて、一つ一つを詳しく調べ(アセスメント)る必要があるのです。
得意を生かして働くのは基本としてはあり得る考え方ですが、得意を整えるための環境は「適性」を成り立たせるために必要な支援なのだと思います。
言い換えれば、「適性」は「適正」か否かではなく、成果を上げやすい業務や環境を整えてゆくことで「適性」が発揮される、ということになるのだと思います。






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