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- ユースターで行う作業の目的②
運んだり、持ち上げたり等の身体を動かす作業・・一方、ひたすらパソコン画面に向かって「うーンッ」と考える作業・・どちらも同じで、一つの作業を将来就職して就く仕事の”ひな型”と考えると、とりあえず、与えられた作業をやってみることが、仕事を知る一歩になるのかと思います。 そして、言うまでもなく、仕事は「自分と作業」という2つの要素だけで成り立っているものではありません。必ず、自分の他に仕事に関わる他者や、ハードソフト両方の環境という要素があります。たとえ一人で行う作業であっても、それらの要素と関わりながら行うのが仕事です。 人について言えば、職場に自分一人だけいるのか、大勢かなどの違いが、自分が仕事に対して抱く感情、言ってみれば仕事に好意的になれるかなれないかにもつながってくるものです。 人との関わりが苦手な方には、おそらく一人や固定された少数の方と進める仕事が心地良いはずです。しかし、なぜかそういう方が、チームで行うことが前提の仕事に就いてしまう場合もあります。そうなると、仕事そのものよりも「どのような人がいたか?、誰と遭遇するか、誰に話しかけられたか・・」などに気を取られるかもしれませんし、それが原因で会社を辞める可能性も出てくるのです。 他の人と一緒に仕事するのが苦手、という方が、仕事に集中できない理由として、よくおっしゃることは、例えば以下です・・ ●一緒に仕事をする人に気をつかってしまい、その感情におしつぶされそうになる ●同じ仕事だと人と自分を比較してしまう ●他の人が自分や自分の仕事をどう見ているのか・・気になって仕事にならない これらのことは「気にしない」ということだけで解決されるものではありません。例えば、自分が他の人よりも早く仕事を進められる時には、周りに合わせてあえてゆっくり仕事をしたら良いか、それとも自分だけでも早く終わらせたら良いか・・など都度都度迷い、悩んだりします。 つまり、仕事をする、というためには、多くの目に見えない要素を超えないといけないということになります。 そして、それを超えるために支援する人と、どのように協同してゆくかが大事になります。
- ユースターで行う作業の目的①
就労移行支援事業所ユースターには色々な種類の軽作業があります。 そもそも軽作業とはあいまいな表現で何が軽いと言えるのかは人それぞれで感じ方は違います。その感じ方を決めるのは、自分の経験、潜在的な能力、興味、意識や意欲なのかもしれません。 そのため、私たちユースターでは、作業をこなすことと並行して、次のようなことをめざしています。 1、作業の感じ方を成長させる つまり作業に対する意識をもっと持ってもらい、何のためにこれをするのか、この作業をして自分は何を感じるのか、自分は好きになれるかなど、意識を持ちながら作業を進めていただけるようにします。支援スタッフの関わりの中にその点を含めています。 2、適性に関心を持っていただく さまざまな作業を仕事として経験する間に、今行っている作業との相性、人に指示されることに対する納得感、それを終えるまでの自分の意識の維持など、仕事との相性を考える機会を持ちます。それによって仕事に対する興味と適性に関心を向けていただきます。 仕事として、作業のとらえ方が育つと、どのような作業であっても仕事と位置付けて一定の力を発揮し続けることにつながります。 ユースターを利用される皆さんは、どの作業であってもとても真剣に取り組んでくださっています。しかし、他の人からは、どの仕事にも熱心に進めているように見えていても、個人個人感じていることは異なり、表面上はわからない部分もあります。 実はうんざりしながらも、誰よりも素早くやり終えて、すっきりした表情を見せる方もいらっしゃいます。改めて、「今の作業楽しくできましたか?」などとお聞きすると「二度とやりたくない」とおっしゃる方や、ゆっくりだらだらと進めている方が「とてもおもしろく感じた」とおっしゃる方まで、本当の気持ちは見えにくいものです。また自分でもわからない方も多いです。 外から見えにくい仕事に対するその方の感じ方、そして適性、とても簡単には読み取れないものです。しかし、そこでわかる情報こそ適職や最適な環境を探すことに重要なものになります。 わからないまでも、少しでも皆さんの気持ちに近づいて理解できるように支援スタッフも日々「感じること」を大切に皆さんに寄り添います。
- モラトリアム②
働いてから楽しむとか、働くために生活はこれでなくてはとか、若い間は働いて当然、一般の人はみんな働いている・・といった枠付けと自分のミスマッチを感じる方々もいらっしゃると思います。 仮に、何らかの障がいがあって働く上でハンディがある、と感じる方にはサポートや配慮があります。。。。という点では確かに福祉のサービスは一通り揃ってはいます。少なくともヒトの頭で考えられる障がい当事者の方へのサポートは存在するかと思います。 しかし・・・ 例えば一般の人が働いているとしたら、その人と自分、または最初の就労で疲れた自分と、次の就労をしなければならない、と自分を追い込んで悩む自分は、誰がどのようにサポートをしたら適切なのでしょうか?と考えると、居場所はあってもマッチしたサポートはあるようで、なかなか見当たりません。 ユースターの例ですが、ユースターを卒業して就職された方が退職することもあります。中には、社会経験が全く無い方や、就職に大きな壁や抵抗を感じながらも、勇気を持って働いてみた方がいらっしゃいます。その方々にとっては、半年でも1年でも働き続けてみたという経験は、自分にとって大きな財産ですし、人生の中で貴重な時間であったはずです。 そして退職は、マイナスに捉えられるものではなく、一旦踊り場まで至った、と称賛されることではないか、と思います。 人によっては、そこからモラトリアムのような時間が始まり、じっくりと自分と働くことの整合性を見つめ、自分はどのように生きるか、ということに想いを馳せていただければ良いのかと思います。 想いを馳せる時間の長さは個人個人違うと思います。でもどのような時間であっても「自分が決められる時間」として受け止める、おおらかな社会でありたいとも思います。また、当事者の皆さんも、モラトリアムを自分にとっての必要な時間として使っていただきたいと思います。 そして、いつの日か前とは違った自分が再び社会で働くことができれば、とてもすばらしいのではないでしょうか。 ユースターは、利用される皆さんも支援スタッフも、人生や社会といった大きな世界にいることをできるだけ認識して皆さんに向き合い、福祉の制度や、社会の各機能を超えた就労支援をしてゆきたいと思っております。
- モラトリアム①
就労移行支援事業所であるユースターの機能は、就職につながるための準備を個別に行っていること、そして就職に具体的につながるように種々手続きや準備を一緒に行うことです。そして就職後は、せっかくつながった会社との縁ですから、自分の力を発揮して長く働き続けられるようにサポートをする、というものです。 しかし、ユースターの特長としまして、就職して働く、ということだけに留まらずに、いわゆる社会人として社会で生活する全般に必要な力も就職準備の段階で並行して身に着けていただくことにこだわっています。 従来の福祉の機能を見ていると、どうしても機能ごと、役割ごとに施設が分断されています。具体例として、障がいのある方が受ける福祉は「生活」と「活動」に大まかに分かれていたり「余暇」と「就労」に分かれていたりです。人間の営みは2文字の漢字で表し、分類できるような単純なものではなく、もっと複雑なものです。また気まぐれなものでもあります。 就労についても社会生活や自分のためのモラトリアムも当然人間には必要ですし、そのモラトリアムの時期こそ、人として成長したり、充電する大変重要な時間と捉えています。 そもそもモラトリアムとは「一時停止」「猶予期間」などの意味で、人生は生まれてからずっと休みなく続くものですから、一休み、一旦停止は意図的に作らないと、自然にはやってこないものです。 社会で生活する上では、周りは「あなたの人生一旦休みましょう」とは誰もいってくれません。 特に、モラトリアムとは無縁で、生まれてからずっとレールの上を歩み続け、そのレールにしか自分の人生は無いと思って生活してきた方が、疲れや少しの迷いを感じた時は、特に自分自身への「充電」「停止」がとても大事になるのではないでしょうか。 ではどうやってその時間を作るか、というと、それは自分自身で意識して作るか、どこにも所属していない、何も人から依頼や指示、束縛をされない「時間」をモラトリアムと自分で位置づけ、しっかり「休む」ことかと思います。 ここで言う「休む」とは固定概念としての休みではなく、自分にとって休めた、と思える時間を持つことだと思います。 器用な方は、ひょっとして働きながら、あるいは忙しい生活をおくりながらモラトリアムを過ごせる方もいらっしゃるかもしれません。充電期間、休み、と自分自身が思える期間が重要になると思います。
- ナッシュ均衡?
ナッシュ均衡についてです。この言葉をご存じの方はどのくらいいらっしゃるかわかりませんが、私は、つい最近知りました。 ナッシュ均衡とは、お互いに競争している状態ではありながら、均衡が取れていることを言うようです。均衡というと、聞こえ方としては良いイメージがありますが、競争状態ということになると、例えばゲームをしているとき、どのプレーヤーも自分の戦略を変更すると、より高い利得を得られないという状態です。 一定の選択肢や戦術で均衡され固まっている状態を言うそうです。 本当のナッシュ均衡ではない、とお叱りを受けるかもしれませんが、こじつけに近い例です。。デパートのレストランフロアでは、和食、洋食、中華、高級、ローカルなど、色々な種類のレストランが並んでいますが、どれもが競争し合う中でも、均衡が保たれているのです。恐らく自分だけ利益をあげようとする戦略はもっとあるかもしれません、例えば別の場所に一軒だけで営業するとか、特別安価な食事を提供するなどですが、逆に人が来ない場所に開店してお客様がまったく来ないとか、安価で利益があがらないなど、レストランフロアにいる時よりリスクを被る可能性があります。 そうなると、最大の利得にはなっていないかもしれないものの、みんなが利益を得るために、そこに留まるという状態です。すべての参加者(ここではレストラン)が他の参加者に対して、最適な戦略をとっている状態とも言えます。 行動経済学にも出てくるナッシュ均衡ですが、正しく理解しようとすると理論や数式があって、とても複雑で、もちろん私はついてゆけないので、これ以上深くは入らないようにしますが・・ なぜ今日ナッシュ均衡について取り上げさせていただいたかといいますと、 福祉業界にある色々な福祉事業(たとえばユースターの場合は就労移行支援事業なのですが)は、同じ福祉制度のサービスを運営している会社や事業所は自分以外にも多く存在します。福祉の場合は、理論上お互いに競争関係ではなく、協力関係を保ちながら日本の福祉増進に携わっているわけですが、実際にはそれぞれの事業所が経営的に成り立ってゆかなければなりませんので、そのための戦略を持っています。 しかし、一定の「見える”制度”、見えない”福祉”」という枠組みの下での均衡状態にもあるとも言えるのではないか・・と思うのです。 これをーナッシュ均衡ーと比べるのは、間違っているかもしれませんが、 『お互いがベストではないがそこに留まる』という、何となくナッシュ均衡に「似たような」状態にもあるようにも思えてしまいます。 何が似ているかといいますと、福祉サービスを提供する事業所「それぞれが、自分の提供するサービスを変更すると、より高い利得を得られなくなるという状態」という部分です。 どの福祉サービスを提供する事業者も一定の福祉制度の中で均衡が取れています。お互いが協力したり、補完したりすることで更にお互いが近寄っています。 では、ユーザー(顧客)である利用者の方にとってはどうでしょうか?、たまにはデパートのレストラン街ではなく、ひっそりと誰もいない裏通りで、とびきりおいしいものも食べたいとか、自分に合った特別なサービスを受けたい、と思う方がいらっしゃるかもしれません!。 サービスを提供する事業者側も、ベストではないがそこに留まっている状態だけではなく、実は自分だけができるとびっきりのものを提供したい、と思っている事業者もいらっしゃるのではないでしょうか。 あるコラムに「ナッシュ均衡が、社会全体からみて望ましい状態かどうかについては考察が必要です。。。」という一文がありました。 ユースターの就労支援も、真に何が求められているか、しっかり考えてゆきたいと思います。
- 外国語会話
先日ユーディー利用の方と一緒に、英語で話す講座を行いました。 就労移行支援事業所ユースターの就労支援なの??と大きな疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません・・・その通りで、通常の就労支援プログラムではありません。 就労移行支援事業所ユースターとは別の組織であるキャリアセンターユーディーという事業所で行っているものです。 キャリアセンターユーディーは、障がいの有無を問わず、主旨をご理解いただいて、賛同いただける方は、どなたでも会員になれます。 ユーディーは、ユースターとセットで運営しており、社会に出づらい方、就職に何等かのサポートがあると良いと思っている方、今働いていたり、学生であったりなど立場は問わず、就労支援や社会生活充実に向けた支援、社会性支援などのプログラムに参加したり、いま勤めている会社で働き続けるサポートをしている事業所です。語学やパソコン、その他一般教養など、社会で生活する自分の時間を少しでも充実したものにするお手伝いも時々は実施しています。学ぶ場にもなっています。 英語で話す講座にお話をもどします。お互いにとっての外国語で会話をすると、何でも自由自在に話すことが難しい分、会話の量にバランスが取れてくるような気がしました。母国語であれば、たくさん話す方、話す事が得意な方が、そうでは無い方よりもどうしても多くお話しをしますし、その場の流れを作ってしまうことがあります。 しかし、外国語で話すと、話す人、聞く人が対等で、程よいバランスが取れるだけではなく、参加者が一生懸命に話す、という時間が持てます。話す言葉を自分で考えてみたり、選んだりすることで相手に伝えたい、という意識が強くなるような気がしました。 ユーディーの英語の時間は英会話の講座ではありませんので、英語力は上がらないと思いますが、一生懸命に聴いたり話したりすることで、相手をしっかり聴いたり、伝えることを意識したり、と「会話」について考える時間になるかもしれないと思っています。 そして、その時に感じたことを日本語での会話にも生かしていければ良いなと思います。
- 投稿
私達は、SNSなどさまざまなツールを通して自分のメッセージや意見を発信するのが日常となっています。。 投稿というと少し形式ばって聞こえますが、思いつくまま発信するより、むしろ「原稿を投稿する」くらいの準備や構えがあった方が、色々な点で好ましいのかとも思っています。 かくいう私も、当ブログで「投稿」をさせていただいているのですが・・やはり発信する時にはやや緊張が伴いますが、それも必要なことではないか、と思っています。 ユースターを利用される方の中にも、ご自分の近況などをSNSで発信している方がいます。発信するためには、内容を考えたり、文章を作ったり、ということをしていて、むしろ自分のことばや文章力を高めるためには役立っているようですので、良いことかもしれません。 また、日常のコミュニケーションやネットワークを作ってゆくためにとても賢く利用している方もいらっしゃり、ツールの使い方に、むしろ私のような旧世代が学ぶことも多くあります。 つい「何か投稿しますか?」と皆さんに伺うと、「投稿ってほどでは・・」という反応がありました。やはり投稿という言葉のイメージが、かしこまりすぎたり、書く内容に制限があるようなイメージを持つのかもしれません。 文章で想いを綴ることは簡単ではないと思います。文章で相手に伝えるためにはトピックや主訴を整理して、結論を考えて・・・紙の大きさと文章の長さ、句読点や使用する漢字など、大小異なっても、誰でも書くまでの準備が必要になります。 文章を要約したり、ゼロから作って書いてみたり、書き写したり、と筆記用具を使うプログラムを多く導入しているユースターですが、毎回面倒だ、と思っている方もいるかもしれません。しかし就職後の事や社会での生活を考える際、全てスマホの写真、動画で済ませられない職場があるかもしれない、と思って続けています。 面倒に思われても、「メモしていますか?」「筆記用具は持っていますか?」の言葉がけはこれからも続けてゆきたいと思います。 SNSの多様化と、準備して文章投稿する、という両方がそれぞれ違う目的で存在すると良いと思っています。
- 目分量
目分量とは、文字通り見ただけで測ることや、そうして測った、だいたいの量のことですが「目分量で・・」という言葉の響きは、なぜか適当にやっている・・・測る気が無い・・という少しいいかげんな様にも聞こえます。しかし、例えばお料理のプロがその言葉を使うと、なぜかとても「経験から培った技」と・・プロっぽくも聞こえてしまいます。 そもそも、「勘」とか「感覚」とかだけでは仕事は成り立つものではありません。それが「すごい!」と言われてしまうのは、技術を極めた人、よぼど優秀な人だからだと思います。そうでない限り、私のような凡人であれば「てきとう」「いいかげん」な仕事をしている人、という評価になってしまうのではないでしょうか。 実は、自分の新入社員時代の経験で、少し仕事を覚え始め自信をつけ始めたころ「私の感覚としては、これでよろしいかと思います」と上司に報告をして、激しい叱責を受けたことがあります。「キミの感覚が会社の商品になり得ますか?」という上司の一言で、自分と会社の関係を実感した時でした。 ユースターを利用される方で、軽作業やトレーニングを何度もこなして手慣れてくると、支援スタッフ(上司役の場合)に対して「だいたいこれで良いと思います」とか「こんな感じでできました」と、つい軽めの言葉で報告してくる場合があります。もちろん報告の練習をしている場面であれば修正をさせていただくのですが・・。そこには、報告することの面倒さ・・、自分に自信がないときの枕詞・・・、照れを隠すための言葉・・・などとして「たぶん」「一応」「だいたいこんなかんじ」と言ってしまうのかもしれません。 話しは「目分量」に戻ります。 目分量は勘とか感覚で測ることで、結果は「だいたいです」と宣言しているので、それ自体には罪は無いはずです。 でも、どのような場面でもそれが肯定されるわけではないことは知っておくべきで、特に仕事の場合、人の指示を受けて自分が責任持って行った場面などで使うには適切な言葉ではないと思われます。 仕事中に使う言葉は軽く扱わず、適切なものを選んでいくということと、写真のように、だいたいで良いと言われている作業でも確かめることは大事になることは知っていただきたいと思います。 写真はユースターの作業の光景です。目安で良い仕事ですが、定規やジグを使ってシールを張る位置を確かめていく実践練習です。実践することで、仕事とは?・・責任とは?・・日常の行動との違いは?を知っていただくものです。
- 一人一年金
一人一年金という言葉は聞かれたことがあると思います。 ご存じの通り、日本の公的年金制度には、老齢、障害、遺族の3つの年金がありますが、もし、一人の方が、2つ以上の年金を受けられるような状態になっても、原則的に、1つの年金を選択することになります。 ユースターを利用される方の中に、障害年金を取得されている方もいらっしゃいます。 基礎年金は誰でも条件がそろえば受給するものですが、3つの年金のうちどれを選ぶべきかの詳しいレクチャーや説明を受ける機会はほとんど無いのが現状です。 恐らくご家族や市町村の窓口等で言われる通りに進めているのが現状かと思います。そして、障害基礎年金を受給されている方の多くは、生涯通して障害基礎年金だと思っていらっしゃるのではないでしょうか。 日本の年金システムは、別の基礎年金、つまり2つ以上の年金を受けられる条件が整った場合には選択できるしくみがあります。例えば障害基礎年金を受けていらっしゃる方が65歳になった時には老齢基礎年金も受給する資格が得られますが、その時には障害基礎年金か老齢基礎年金かを選択することができます。(注:この項ではわかりやすくするため、厚生年金については説明から除外しています) https://www.nenkin.go.jp/service/pamphlet/kyufu.html#cmssentaku しかし、選択できるとはなっていても、自動的に選択肢が提示されたり、誰かが来て説明してくれる、という事はないのです。また望んで手配しない限り、誰か専門家が、より良い選択になっているか確認してくれることも期待できません。行政窓口は、いつもの通り(?)全て自ら申告をしないといけないのです。 若い方々にとっては、今回の例(障害か老齢)が発生するのは何年も先のことで、忘れてしまうことかもしれません。せめてこのブログに記すことで、その時が来たら思い出していただければと思っています。 さらに、障害年金は非課税ですが、他の年金では、課税対象になっているものもありますので、それらも考慮して選択することになります。 年金は受給する側にも自己管理が求められますし、行き届いたサービス故に複雑な決まりがあったりもします。 ユースターの就労支援は働くだけの支援ではなく、社会で働いて生活する支援と捉えています。 現時点ではまだまだ未整備ではありますが「社会で働いて生活する」ためには、働けないとき、リタイアしたとき、年齢重ねて働けなくなったときに、いつ、どのタイミングで何の手続きをしたら良いか・・・年金に限らず国民として得られるサービス(助成)は?私的年金との組み合わせで、将来働くことを続けられなくなった場合の生活費確保がどのようにできるか?・・などに対応できる機能を、将来に向けて就労支援と合わせてひとつづつ整えて参りたいと思っています。現時点でまだまだ整っておりませんが進めて参ります。今後ともご理解とご支援をお願いいたします。
- 就職活動のテキスト
就労支援を行っているユースターでは、ユースターを利用される方と一緒に就職活動をしています。 就職活動には典型的なテキストはありません。書類の手続きを「1、〇〇をする 2、□□をする 3、△△を送る・・」などの手順は作れても、どうやって就職活動をするのかは明文化しにくいものです。なぜなら、その方個人の進め方が違うからです。 個人の進め方?? そんなに違うのか?という疑問を持つ方もいらっしゃると思います。就職活動なのだから、やることは決まっている、と考えがちです。 しかし個人個人、就職活動に持つイメージや段取りは違っているのです。。。 具体的には、人生の中で、全く初めて社会で働くという方にとっては、就職活動はとても怖いものですし、生まれて初めて自分で進路を決める、という大変大きなライフイベントです。手続きがまったくわからない不安に加え、選び方もわからない、色々と考えすぎて、自信を失いそうになる、という難題です。 一方、何度も就職活動をしている方、既に働いた経験のある方にとっては、手続きはわかっているが、今度こそ自分に合った職場を見つけたいという真に迫った思いがあります。今度は続けられる仕事を見極めてしっかり選びたい、と思っているのに、職業紹介を受けたら、また前と同じような選び方をしてしまう・・という方もいらっしゃいます。 このように当事者にとって極めて大きな就職活動ですが、支援者は支援をしているつもりで、「大丈夫」とか「まずやってみては?」と言葉をかけてしまうこともあります。本人を追い詰めてしまったのでは?と反省する時もしばしばです。 就職活動とテキストについて、「〇〇をして、〇〇となって・・」という形で文章にするテキストは、時に自身の気持ちを置き去りにする危険が生じます。 テキストは絶対的なもの、というイメージを抱きがちです。就職活動の場合は「対話をしつつ、気持ちに寄り添いつつ」行う方が順調に進めやすいかと思います。 テキストを否定するものではありませんし、テキストが重要な場合も多いです。しかし、就労準備支援のプログラムも、実はテキストにしにくいものが多いのも事実です。 就労移行支援事業所ユースターには複数の就労支援プログラムがあります。中にはテキストが存在しないものもあります。そもそもテキストとは、教材となる書物ですから、教わる人がわかりやすいように、その通りに進めれば良いように書かれていたり、教える人が同じように教えられるように、という目的もあります。 テキストと対話、上手に組み合わせたり選択したり、使う方も頭を柔らかくしたいです。
- 道
「道」・・少しポエティックな題名になってしまいました。でも内容は詩的なものでは全くありません💦・・・ 自分が歩いている道は自分の前にも続いていますが、後ろにも痕跡としてあります。ここでその道の歩き方を、大きく以下3パターンに分けてみました。 ①先のみを見て歩く人 ②先と後ろを交互に見て歩く人 ③後ろばかりを見て歩く人 皆さんはどれに近いタイプでしょうか?。もちろん3つのどれかにはっきりと当てはめることはできませんし「どれですか?」と聞かれても、常にどれか一つだけ、という人は少ないのではないでしょうか。。瞬間瞬間の感情や、その時の心の状態、自分の立場、周りの人や環境、身辺で起こっていること・・など、いくつかの要因によって、前に向かって歩いたり、むしろ駈け出したり、後ろしか見れなくなったりします。 極端かもしれませんが1日の中でも①から③まで、気持ちはコロコロ変わる日、というのもあるのではないでしょうか?朝は「よーしがんばろう!」と思って前進していても、一日の間にさまざまなことが起こり、先と後ろを交互に見るようになったりし、夜は疲れている自分は「こうすれば良かった~」とか「あそこのあれで失敗したから良い結果にならなかった・・」などと後ろばかりを見るかもしれません。 どのように生きるべきか・・などの哲学的テーマは専門の方にお任せするとして、ここでは、自分の捉え方や行動パターンが就職活動に及ぼす影響について就労支援の経験から書かせていただきます。 『道』の歩き方の3パターンで言うと、サポートを受けて就職をする方の多くは「①先のみを見て歩く」パターンが多いように感じます。それは当然ながら、就職を目指して頑張る方々ですから、前にあるものに向かって意欲的に取り組んでいるからです。しかし、このような自分の状態は、恐らく人生の中でも数少ない稀な状態なのかもしれません。就職は人生で数少ないイベントですし、日常の自分よりも気持ちが興奮していたり、気合が入ったりしています。そのようなハイな時には前に向いやすいかもしれません。 そのような前を向いて歩く方であっても、一旦就職のイベントが終わって一安心すると、いつもの自分に戻り、中には「②先と後ろを交互に見て」だったり「③後ろばかりを見て」の自分になる人もいると思います。 むしろ一時的にハイになっているから、その反動として就職後の安定期はその傾向が強くなる方がいらっしゃいます。良く言われる”5月病”とか”〇〇ブルー”の状態とも言えます。 就労支援を受けて就職する方でこのような状態になると、就職前後の頑張れた自分とのギャップが大きくなり、平常のペースに戻すのに時間がかかったりします。その間、自分の気持ちと働く意欲をいかに維持してゆくか、そして、就職後ではありますが、もう一度自分が働いて生活してゆくことに向き合う時間を取ることが、将来長く働き続ける上で大事になってくると思います。 『道』をどう歩むかは、個人個人異なります。自分の歩み方を自分が受け入れて向き合えると、働きはじめた後の単調な毎日も乗り越える一つのきっかけになると思います。
- ペンで学べること
今週のブログは、パソコン・コピー機など、時代に合わせて仕事に必要な道具の使い方と、それに伴う就労支援について書いています。 今日は「ペン」です。パソコンなどはリモート会議などで使い方は広がっていますので、その使い方に合わせて新しいことを学ぶ必要もあります。しかし!さすがにペンは、書くために使用するだけのものですので、今も昔も違いは無いように見えます。 しかし、そうではないのです。ペンといっても、現代の私達の社会には色々なペンが登場し、それに合わせた、仕事上の注意や、仕事に関係した使い方も学ぶ必要があるのです。 ユースターでたびたび話題となります端的な例は、『消せるボールペン』、です。 メーカーによって、フリ〇ションペンなどの名称がある、あのペンです。ペンの後ろに付いているラバーでこすって消すのは、いまや日常で、多くの方が持っています。それらの消せるペンも「ボールペン」の分類に入るという認識から、正式な文章もそれを使ってしまう方がユースターにもいらっしゃいます。例えば、履歴書はシャーペンや鉛筆など消せないものは避ける、というルールをお伝えすると、その消せるボールペンで書き始める方もいます。 履歴書は書き損じはすべきではなく、もし大がかりに書き損じたら、最初から新しい用紙に書く、という手間のかかることになりますし、それらをユースターを利用される方の多くは経験されています。それゆえに、書き損じの無い、消せるボールペンが魅力的なのかもしれません。 更に自分が毎日使っているのがそれだから・・と無意識に使ってしまう方もいます。理由は色々とありますが、周りの方が気付かないと、無意識に履歴書も消せるボールペンで提出してしまうかもしれません。 ボールペンは何でも消せないもの、という常識は今の時代には無くなっています。消せるボールペンは自分が消したい時だけにとどまらず、温度によって、消えてしまう場合もあるようです。「消せるボールペン」は「消えてしまうボールペン」でもある、ということで、正式な書類だけでなく、FAXしたり、ラミネートしたり、書いた書類を加工することを考えたら、「このお仕事ではつかえませんよね」、という説明も、仕事の知識としてお伝えすることも大事です。「当然知っていること」とは限らないのです。 ペン一つから機能に合わせた就労準備をしなければならないユースターの利用者の方は、やることがたくさんあります。













