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選択のパラドックス

就職活動は「選択」との闘いとも言えます。


自分の人生の中でとても大事な「仕事」。

どの会社に就職をして働くのか。。は大きなテーマですし、一大決心にもなります。


まさにそれをしなければならない時・・・就職先を決めることは本人にとって「選択」との闘いなのではないでしょうか?


就職をして働くことにサポートを希望する方へ、就労支援を行っています就労移行支援事業所ユースターでは、日々「選択をすること」と闘う方々を目の前にしています。

正直「代わりに決めてあげたい・・」という気持ちになるときすらあるのです。


その経験から、その人の考え方やタイプによって、就職先を選択するいくつかのパターンがあると感じますのでご紹介したいと思います。(「〇〇タイプ」という名称は象徴できるよう、筆者が任意に名付けています)


①『慎重確実タイプ』ー自分が就職をしたい企業を最初に複数挙げておき、色々な面からその企業を検討して絞ってゆく

②『覚悟タイプ』ー選択肢にあげた企業を全部受けて、受かった先に落ち着く

③『選択回避タイプ』ー最初から1社しか選ばない。採用にならなかったら次も1社だけ就活


選ぶこと自体が嫌いであったり、苦痛を感じる方は、③のように最初から迷うことはしたくない、と言う方もいらっしゃいます。


選べることは良いこと。という前提で、選択肢を提供する・・とか自己決定をしてもらううのは支援の基本的な価値観です。


そして、就労支援の中では就職先を決めること・・人生の大事な場面での自己決定を大切にします。


しかし、それは、上記の③のタイプの方に対しても一律に通る理論なのか?と正直に疑問を感じます。


個人を大事にする文化の国は、選択肢が多くある状態を良しとする傾向があるようですが、一方で日本のように”集団”の意識が強めの文化は「誰かが決めてくれることが心地よい」と感じる方も多くいらっしゃるようです。


”自分で決める”ことを大事にするのは、支援を進める上で当然のことです。しかし「その方はどうしたいのか?」になるべく近づき、本音を知ることをまずは心掛けたいと思います。


「選択のパラドックス」はある心理効果のことで、選択肢が多いほど満足度が下がる、つまり探すことに苦痛を感じたり、比較する大変さから決めることをあきらめてしまうということを指します。


通販で何かを買おうとして、あれこれ見ているうちに、次々に類似商品が提案され、結局何を買いたかったのかわからなくなって疲労感が残った・・・そんな経験はないでしょうか?


就職活動は、働く場所が決まったら、そこで働くことにエネルギーを温存したいです。その前に選択肢は多いのが良いのは確かですが、多すぎることの弊害にも気をつけたいと思います。

自動販売機がずらりと並ぶ様子
多すぎると決められない、また「多すぎ」の基準は人によって違います。2個でも決められないときも・・

 
 
 

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