一般
- 吉岡 俊史

- 2 日前
- 読了時間: 3分
「他の人は・・」「一般的には・・」という言葉の裏には、
●自分は標準になりたいが自信が持てない、あるいは怖いといった躊躇があるのかもしれません。
●他の人のことがわからないので、自分の中で、自分以外を勝手に「普通」と思ってしまうのかもしれません。
心理検査などでは、自分のことを知りたいという動機で受ける方もいらっしゃいます。その結果で納得する方、安心する方など、さまざまだと思いますが、その背景には、やはり自分はどこか周りとは違う、と思っていて、周りと自分を比較してはっきりさせたい、と思うのかもしれません。
自分のことを知りたいという背景には「自分は他の人とどう違うか・・違うはずだから何が違うのかを知りたい」という気持ちがあるのだと思います。
働くために支援を受け、働き続けることを選択された方へ就労支援を行っています就労移行支援事業所ユースターには「社会でうまく働けるだろうか?」と漠然とした不安を感じている方が、支援スタッフのサポートを受けて、安心と自信を得て、社会に出たいと希望する方が来られています。
そして、ユースターの皆さんも、やはり「一般は・・標準は」を気にされる方がいらっしゃるのです。
それでも、中には成績や統計等で「標準は●●~■■の間」、と明示しているものがあります。
その数値に興味を持つ方も多いのではないでしょうか。。
正直、私自身も、「標準」と名の付くものには、つい目が行ってしまいます。
私事で恐縮ですが、たとえどのような項目(年齢、成績、お金、BMI(苦)・・・(であっても、「標準」というものと自分を比べてしまいますし、その範囲内にいることが「安心」なので、とても共感できるのです。
しかし、数値になっているものはごくごくわずかで、ほとんどのことが、普通とか一般的とかいう形で表され、標準というもの全てに定義や数値があるわけではないのです。そのことは、誰もが知っていることでもあります。
そして、それらの「一般」「標準」や「普通」という魅惑的な言葉に気持ちが揺らされてきたのかもしれません。
「多様性」や「私らしく・・」とか「個性を重んじる」現代社会であっても、まだ心の底には「普通」の心地よさはしっかり残っているのではないでしょうか。
就労のための準備として、標準から見た自分に向き合う時間をユースターでも取る時間があります。
とは言ってもいきなり標準と自分を比較して、何かを評価するのではなくて、まず「標準が作られるメカニズム」というものを知っていただくことから始まります。
人は群れて生きてゆきます。その集団の中には所属していたい、集団から外れるかもしれない不安がある、という想いから、人と違っていたくないという気持ちになるのだと思います。
そこで集団が作る「規準」つまり「標準」は誰が作るのか、ということを体験していただく時間を持つようにします。
社会生活上で起こる場面を見て、それぞれの人が、客観的な立場で感じることを発言します。大事なのは、他の人の発言を聴くことにあります。
参加いただく方が、自分以外の人の発言は、似ていても、各自違っている、ということを全員が感じれる瞬間があります。
その時には心が動かないこともあるかもしれませんが、後で振り返って、また繰り返すうちに「標準」というのは一つでもないし、結局複数の人がそれぞれに「標準」を持っているのではないか?、絶対一致させないといけない場面でのみ「ルール」という明文があるだけで、その他の習慣は、皆違った標準を持っているのかもしれない、ということを感じていただけるようなのです。
他の人に迷惑をかけるということは別として、暗黙のルール、とかここでの標準が、実は無いのに、あたかもあると感じてしまい、自分が違っていると感じないように色々な人の声を聴いていただければと思います。





コメント