社会生活と金銭管理
- 吉岡 俊史
- 7 日前
- 読了時間: 3分
就職をして社会生活が始まると、大小問わず、自分で金銭管理を行う必要がでてきます。
全て一人でできなくとも、ご家族、知人の他に、支援者、そして市区町村など行政がサポートをしている場合もあります。
金銭管理というと・・・日々のお金の支出をチェックして、お給料など、自分に入るお金を計画的に使えるようにする、というイメージがあります。
しかし、そこには、毎日の生活には登場しない、いわば「見えないお金」の管理もあることを忘れがちです。
例えば、税金、保険、失業や急な出費に備えた貯金、その貯金の運用や投資等々があります。どれも、毎日の生活の中でお財布に入っているものでもないですし、すぐに考えなくても一旦はスルーして先送りをしても良いものが多いのです。
それが故に「いつか」考えようと思っても手をつけずに、ある日突然「急に知る」「思いがけない請求」「急な出費」となる危険性があります。そのために準備や計画をしていないと、急に必要となる日が来るかもしれないのです。
さらに、就職を後押しして就労支援を行う就労移行支援事業所ユースターが言うことではないのかもしれませんが『離職(退職)と就職は常に近い位置』にあります。
お金もその離職に合わせて考える必要があります。つまり就労中に得ていた収入が、離職日からゼロになった時に、生活の支出構造も見直さなければならず、理想ではありますが、そのために就職の段階から「もしこの収入がなくなったとしたら・・」を想像し意識できたら良いと思います。
なぜなら、今まで収入があった時に自分が作った生活のスタンダードや生活パターン(※)をすぐに変えるのは難しいですし、変えられない方も多いからです。
(※)「生活のスタンダード」とは、日常的に購入していた日用品、食事、住居等にかけていたお金のレベルです。今まで使用していたもの、持っていたもの、好きだった化粧品や衣服、嗜好品のレベル・・・毎月2個買っていたゲームソフトを2か月に1個に減らすとか、趣味で購入していたグッズや旅行を写真だけで我慢するとか・・
例え収入が減ったからといって、質を落としたり、諦めることはとても難しいです。また前もって準備をしておくことは想像力も必要となり更に難しさを感じます。
つまり金銭管理とは、社会生活のために、見えないものやリスクへ向き合うことなのだと思います。
更に、5年10年先を意識して金銭管理を考える・・つまり人生のファイナンスプランニングを行うことは、障がいの有無に関係なく、意識できると良いのではないかと思います。ユースターでも少しづつ将来のお金についても考える時間を設けてゆきたいと思います。

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