施設選びー「視点」より「視座」で
- 吉岡 俊史

- 7月27日
- 読了時間: 3分
私たち就労移行支援事業所ユースターや行動援護事業所ユータイムを利用されている方や、これから施設を探す方に対して、その方の「視点」だけでははく「視座」が大事であると思います。
どのような分野でも、それを利用する方や消費者に対してサービスを提供する立場であれば、利用する方の視点を考えずにサービスは提供できません。
特に営利を目的とした事業者は、シビアに消費者の求めていることを研究しているはずです。それを外すと事業自体が成り立たなくなるからです。
福祉事業につきましてはどうなのか?と言いますと、支援を提供する側と、利用する方両方の関係が、一般のサービスとは若干異なると思います。つまり需要と供給の状態が少し違うのだと思います。
就労移行支援事業所ユースターや行動援護事業所ユータイムに関心を持ち訪ねて下さる方、見学や体験などでお越し下さる方との対話は、私たち支援を供給させていただく立場として、何よりも大切で、そこでお聞きする要望(ニーズ)は、支援を提供する私たちの方向性を決める大きな道しるべになります。
しかし、そこでお聞きするべきニーズは、他業種に於ける「消費者」の持つ関心事とは異なり、利用を希望する方(以下「利用希望者」)の今の状況や、社会とのつながりの状況がニーズになるのだと思います。
利用希望者は、何を基準に施設を探したらよいかを必ずしも明確になっていない場合もあるからです。
そのため、初めて施設にお越しくださる方に「何が希望ですか?ユースターやユータイムで何をしたいですか?」とお聞きしても、自分の求めることを言葉で正確に説明するのは容易ではないと思うからです。
例えば一般のスーパーを例にさせていただくと、「品揃え」「価格」などを店舗に入って気軽に見ることができ、自分なりに比較もできます。
しかし、福祉施設は、そのように気軽に入って見たり、試すことはできません。
さらに、一般店舗のように、日常の生活の中で毎日身近に目にするような存在でもありません。
そのため、何が良い「基準」なのかを判断すること自体が難しいのです。
そこで、利用希望者が抱える施設選びの難しさをカバーすべきなのは、施設側だと思います。
施設型の情報提供の仕方やわかりやすい見せ方に加えて、利用希望者が求めることを言語化して逆提示し、比較していただきやすいように特徴を説明するなどです。
そのために施設側が行うことは、利用者の「視点」で「施設に何を期待するか、何があったら良いか?」を考えることですが、「利用者の視点に立って考える」だけでは十分ではないと思います。
なぜなら視点は「どこを見るのか?」という狭い範囲での見え方を言っているものだからです。
そうではなく「視点」を知った上で「視座」を高くして、施設や支援のことを知っていただけるように説明するべきなのです。
利用者の希望は「施設のどこを見たいのか?」ではなく「自分の状況や状態をもとに、自分は何を求めているのかを、自分でも知ること」なのではないでしょうか?
「視座」の「座」は位置や立場を示しているものだそうです。「視座」は、利用者の立場で周りのことを見たり捉えたり、触れたりすることですので、利用者が、自分の求めることが具体的にイメージできていない場合は、特に、説明する施設側が「視点」だけで考えるべきではないと思うのです。






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