意向と質問攻め
- 吉岡 俊史

- 6月15日
- 読了時間: 3分
どのようなサービスも「受ける側の人の気持ち」にマッチしないと、受ける側は辛い気持ちになりますし、他の選択肢がある場合には、そのサービスから離れてゆきます。
例えばカスタマーサービス、最近はAIなどが人を代行することが多いようですが、質問の答えに行き着くまで数々の質問を逆にされます。
質問をする人(顧客、クライアント)が答えを得るために、逆にその何倍も多くの質問を受けることになります(苦💦)
正直、直接対面で話した方がはるかに早く完了しそうなことも少なくないのではないでしょうか。
回答する側に立って考えてみると、的確な答えを出すためには、相手の意図を正確に読み取らないといけないーという意気込みは伝わってくるのですが、それを何が何でも求めるために、質問者(顧客)に「何を知りたいのか」と質問攻めにしているのだと思います。
もちろん福祉の支援もサービスの一つですし、意向の確認場面では同じことが生じがちです。つまり本人を質問攻めにしてはいないか?・・振り返ってみる必要があるかもしれません。
本人の意向を確認して支援を始める、というのは基本ではありますが「何をしたいですか?」「どうしたいのですか?」「ABどちらが良いですか?」と本人に質問をし、答えを得るようにする場面も多いかもしれません。
人間が考える「意向」「要望」は常に明確かつ言葉にできるものだろうか??ふと考えてしまいます。
わが身に置き換えてみると、自分の心や頭はとても優柔不断で変わりやすいです。自分のその時の気分や、その時点で獲得した情報量や、それが増えることでも変わりますし、「話している相手」によっても変わるのが正直なところです。
その時、心や頭の中では、時には「何となくこんな感じだけれどあなたの言い方によっては変わるかもー」という余白が多い時もあります。また「誰かに決めて欲しい」・・という白紙からの「要望」の時もあるのです。
もし、その場面で本人が誰かに質問攻めにされたら、本人はどうしても気持ちの圧迫感を感じるでしょうし、それによって心を閉ざしてしまうかもしれません。
本人の意向というのは単純ではないという前提で、相手の人は、できるだけ言葉にならない心を想像できると良いと思うのです。
私達の施設、就労移行支援事業所ユースターや行動援護事業所ユータイムなど、支援を提供する側が自己認識し、改めて考えるべきことかと思います。
相談しようと思って私達支援スタッフのところに来て下さる方が、相談ではなく質問に答えて帰るということにならないようにしたいです。
とはいえ、一方で、自分が相談したいことを言葉にまとめて相手に伝えることも本人にとって重荷になる場合があります。
特に就労支援の場合には、将来のことが具体的にわからない中で「どうしたいか」を言葉で告げることはとても難しいです。
そこでは、逆に支援スタッフが本人に質問を重ねながら話し、一緒に到達点をイメージしてゆくことも多いです。
いわゆる「本人の気持ちを追い詰める質問」ではなく、「一緒に到達点をイメージできる質問」をしてゆきたいと思います。






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