大学生の方で、悩んで進まなくなる多くの場面である就職活動ですが、ユースターの就労支援を利用される大学生の中では、障がいやその他就職活動がうまく進まないというより、就職活動の手前で止まっている方が対象となる場合が多いです。
あくまで支援者としての視点ですが、就職ができないのでは決してなく、社会で働くきっかけ、動機や意識と自分の現在の意識が、まだ合致していないように感じます。
大学で学んでこられた中で、学業はもちろん、自立の力や、社会性、対人能力なども持っていらっしゃいます。現在の所属からの本当の意味での卒業・意識の切り離し、切り替えに困難やとまどいがあるからではないかと感じます。決して、就職活動ができない、とかやり方がわからないから、という表面上の困難さからではないと思います。
「現在の所属からの本当の意味での卒業・意識の切り離し、切り替え」と書かせていただきましたが、つまりは、今ご自身がいる状況からの一歩外への踏み出しなのですが、学校に通い始めたのが6歳とすると、16年ほどは学生だったわけです。誰でもそうですが、生まれてから卒業まではずっと「学生」という立場で、自分の進路といえば「次の学校」であったわけです。つまり人生の進路を真に選択した、というより「学校を選んだ」という経験がほとんどの場合だと思います。
そうして、大学を卒業する際に初めて「自分が生きていく社会」を選択することになるのです。学校を選ぶ進路とは全く意味合いも内容も重さも異なると言えます。
「何を選んで良い」というのが一番難しい選択だと思います。そしてさらに「何を選んでも自分の責任」という重圧も加わります。
ABCから一つ選ぶのと、人生を決める・・・の違いです。
就職活動には、そのような大きな重圧や難しさが伴っています。何気なく決まった縁で会社に就職が決まる方は、その会社に入社した、ということで、社会に出たように感じてしまいますが、実際は、決まった会社の組織に所属した、という事であって、「未知でつかみどころのない広い社会」に本当に出るのはこれからなのです。
就職活動につまづいて、本当に悩まれている方は、その
「未知でつかみどころのない広い社会」
を、むしろわかってしまうからこそ、足踏みしてしまい、自分のこともわからなくなってしまうのかもしれません。
ユースターの就労支援はそういった未知のものを、一緒に”わかるもの”にして、一緒に踏み出せるようにしていく支援です。
障がいの有無にかかわらず、そういった足踏み中の大学生の方がいらっしゃったら、ご相談にいらしてください。
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